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魔道士と整理係  作者: 春隣 豆吉
第9章:七生とデルレイの3ヶ月
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69.七生の休暇-3

七生と史子。の巻

「七生、おかえり~っ。かんぱーい!!ルネサーンス!!」

「・・・史子、そのフレーズはどうなのかなあ」

 私と史子は居酒屋の個室で食事とお酒を楽しんでいる。私はハイボールで史子は焼酎ロック。

「そういえばダンナさん、元気?」

「貴之?元気元気。昨日電話で七生に会うって言ったら、よろしくだって。いつもなら平日出張なんだけどねー、こういうときもあるんだよ。」

 史子のパートナーである貴之さんは2歳年上のSEで、忙しく出張が多いらしい。私たちの通っていた短大と貴之さんの通っていた大学は昔から交流があって、二人は同じサークルで知り合った。私も同じ短大で当時のカレシは貴之さんと同じ大学だった。

 私はカレシが社会人になって自然消滅しちゃったけど、史子たちはずっと付き合ってきて昨年結婚したのだった。


「ダンナさん、相変わらず忙しいんだね~」

「まあね~。共働きでよかったわよ」

「なんでよ」

「貴之が体調崩して今の仕事を続けられなくなっても、私が働いてれば貴之もゆっくり転職活動できるじゃん。ひゃー、私って、いい妻だと思わない?七生」

「史子・・・自分でいうか。」

「・・・ところでさ、七生」

「なによ」

「・・・・あんた、カレシできたでしょ。」

 私は飲んでいたハイボール(2杯目)を吹きそうになった。どこで分かったんだ、史子。でも、昔から史子は私にカレシが出来たのを察知するのが早かった。

「はあ?」

「とぼけてもだめ。それで、どんな人?」

「・・・出張先の国の人・・・・」

「おおっ!!初の外国人!!」

 いや、異世界人だよ・・・などとは言えず「・・・・そうだよ」と言う。

「何してるひと?」

 王国屈指の名家の当主でトップクラスの魔道士ですなどとは言えるわけがない。

「転職した会社の社長の甥っ子で、出張先の支社の社長だよ」

「おお~~。社長と部下!!いいねえ!!定番の設定じゃない」

 史子もロマンス小説が好きで、私がその間柄に思わず萌えてしまったクラリスさんとルーファスさんの話なんてしようものなら、「身分差のある二人か~。切ないねえ~」などと勝手に萌えるのは間違いない。

「ねえねえ、七生のカレシは日本に来ないの?見たい~~」

「え?えーっと、今、仕事が忙しくてね~。来れないよ。」

 デルレイと史子か。外面いいもん同士の組み合わせか・・・気は合うかもしれないけど、ちょっと恐ろしいな。

「ちぇ~。もし連れてくることがあったら、ぜーったい連絡してよ。」

「んー、わかった。連絡するよ」


 このあと、居酒屋を出た私たちはホテルの部屋で水を片手に(30超えると、深酒は翌日に残る・・・お肌にもよくないし)、ガールズトークを楽しんだのだった。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


休暇満喫中の七生です。

史子は黙っていれば清楚な美人という設定だったりします。

しっかり者ですが、飲むとおっさんです。


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