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魔道士と整理係  作者: 春隣 豆吉
第8章:整理係は今後のことを考える
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61.王都でデート-情報収集編-

七生、口をすべらせる。の巻

「ナナオ。今度の休日は何か予定はあるのか?」

 朝食の席で、いきなりデルレイに聞かれた。

「予定?特にないけど。どうしたの?」

「俺も今度の休日はナナオと同じなのだ。ナナオ、デートしないか?」

 前に二人で出かけたのは私がデートだって認識してなかったし、わー、初デートだ。

 私が最後にデートしたのは、やっぱり3年前だ。なんかいろいろ停滞してるよな、私。

「うん、いいよ」

 私の返事にデルレイは嬉しそう。


 そういえば、王都の人たちってどういうデートをしてるのかなあ。

 私がしたデートといえば・・・映画がやショッピングが多かった。美術館にも行ったっけ。お互いの部屋でまったりとか。遊園地は絶叫系とお化け屋敷が苦手なので楽しくなかった。

 まずは、いつものように情報収集かな。私はそう決めると、さっそく部屋にお茶菓子を持ってきてくれたエルシーに聞いてみることにした。

「エルシー。ちょっと教えてほしいことがあるんだけど」

「はい?なんでしょうか」

「王都の人たちって、デートってどこに行ったりするの?」

「そうですねえ・・・もしかして、ナナオさん。当主様とデートをなさるんですか?」

 エルシーの目がきらきらと輝いている。・・・これは、もしかして別のスイッチを入れてしまったのだろうか。

「え・・・えーっと」

「まあっ。ナナオさん、お任せください。食べ歩き地図と同様に情報を集めてお渡しします!!」

「エルシー・・・・そこまでしてもらわなくても」

「いいえっ。そういうわけにはまいりませんっ。」そういうとエルシーはお辞儀をして部屋から出て行った。


 次の日、エルシーは私に一枚の紙を持ってきた。

「ナナオさん。オススメのデート場所を地図にしておきました。」行動が速いな~。すごいなあ。

 “厳選・王都デート地図”とタイトルを見て、若干めまいがするけど。

「ありがとう、エルシー。」

「私たち、お二人はお似合いだとずっと思っておりました。ナナオさん、楽しんできてくださいねっ」

「私たちって?」

「こちらに勤めている者全員です。」

「そうなんだ。それは、ありがとう」ということは、この地図は屋敷で働いている皆さんが忙しい間をぬって作成してくれたものだ。

 これを、いらないと言える度胸は私には・・・ない。


 夕食のあと、デルレイに地図を見せる。そのときにエルシーにばれてしまったことも話した。

「俺から話そうとおもっていたのだが。皆、察しがいいな。」デルレイはそういうと、楽しそうに地図を見ている。

「なんだか恥ずかしいよ。」

「皆、ナナオが好きなのだから堂々としてればいい。」

「それなら嬉しいんだけど」やっぱり、お世話になってる屋敷の人たちとはうまくやっていきたいもの。

「それに、昼間に出かけるデートしたことないからなあ。」

 デルレイがぼそりと言った。オーガスタさんからデルレイの恋愛事情を聞いたことがあるので “そうだろうな~”となぜか納得した私だった。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


デルレイが過去にどんなデートをしていたのかは

想像におまかせします。

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