表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔道士と整理係  作者: 春隣 豆吉
第8章:整理係は今後のことを考える
65/98

60.少しだけ甘く

七生、デルレイに追及される。の巻

 クラリスさんたちが帰って行き、私とデルレイだけになった。

「ナナオ。クラリス・ベクラールと話をしてみてどうだった?」

「話してよかったよ。デルレイ、機会を設けてくれてありがとね」

「そうか・・・・ところで、ナナオ」

「はい?」

「どうして、途中でときどきうつむいたりしてたんだ?なんだか挙動不審だったぞ」

「えーっと、それは・・・」まさか、ルーファスさんとクラリスさんの関係性に萌えていましたなんて言えない。これについては、あとでフローラと語り合おう。


「あの秘書と、クラリスのほうをちらちら見たりしてたよな」

「そ、そうだっけ~」見てたのかよ、デルレイ。

「いま、ごまかしただろ」デルレイの追求が厳しいんですけど。

「いやー、ルーファスさんが無表情だなあと思って」実際、少しはそれも気にかかっていたのだから嘘はついていない。

「まあ、確かにな。相手に絶対に隙を見せないようにしてるよな」

「そうなの?」あの無表情にそんな意味があったのか。

「ナナオ。もしかして、あの秘書の顔ばっかり見てたのか。」デルレイはやれやれといった感じでため息をつく。

「ルーファスさんは無表情だけど、クラリスさんだけには優しい顔をしてたよ。それをみてたら驚いちゃって。顔を見られたらマズイから下向いてたの。でも・・・まあ、確かにすごいイケメンだったよね。」

「・・・・・・」デルレイは、黙り込んだ。

「どうしたの?デルレイ」


「・・・面白くない」

「はあ?」

「ナナオが、あの秘書をちらちら見てたのが面白くない」

「ルーファスさんだけじゃなくてクラリスさんも見てたよ。だって、二人お似合いじゃない?」

 私の発言を聞いたデルレイが、意外だという顔をした。

「ナナオは、そういう目で秘書を見てたのか?」

「そうだよ。デルレイと一緒にいるだけでも自分の平凡さ加減を認識させられてるのに、ルーファスさんの側なんて、恐れ多いわよ。」

「なんだ・・・そんな風に思っていたのか。」デルレイが嬉しそうにつぶやく。

 まさか、私がルーファスさんに見とれていたのをヤキモチ焼いたの?デルレイのほうを見ると、ちょっと顔が赤い。私が見ているのが分かると、横を向いてしまった。

 なんだか、私まで恥ずかしくなって顔が赤くなってきてしまった。


 しばらく二人して黙ってしまい、室内には時計の音だけが響く。

「ナナオ」デルレイが口をひらいた。

「はい?」

「ナナオは、かわいいから。引け目なんか感じるなよ」

「うん・・・ありがと。」

 ようやく、私たちも恋人同士っぽい雰囲気になってきたような気がする・・・・。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


せっかく両思いになったので、恋人同士っぽい雰囲気を・・・と

思ったのですが、甘いのは最後だけ。しかも少ない。

次こそ(いつだろう)、もうちょっと糖度UP!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ