47.ナナオの部屋
ナナオ、白状する。の巻
私が部屋に戻って間もなく、ドアをノックする音がして「ナナオ。私だけど、入ってもいい?」とフローラの声がした。
アマロは、私のへこんだ気持ちを察したらしく“ナナオ、げんきだして~”とさわさわしていた。おかげで部屋の中はアマロの花のいい香りでいっぱいになり、癒される。
“アマロ、いい香りだね。癒されるよ”と念を送ると“よかったです~”と葉をさわさわした。
そのときちょうど部屋に入ってきたフローラも「うわー、この部屋アマロの香りでいっぱい。いい香りね~」と深呼吸した。
「せっかく、フローラが来てくれた日に変な手紙がきちゃって。なんか、ごめんね。」
備え付けのティーセットでお茶を入れてフローラにカップを手渡す。
「何言ってるのよ。私たちが来たときでよかったわよ」
「え。」
「だってさ、優先順位からして差出人探しが先じゃない。」
「まあ、そうだろうね」うん、それが当然だと思う。
「私がいて、ナナオの気分が晴れるならデルレイだって嬉しいと思うけど?」
そういうと、フローラは私を見てにっこりと笑った。
「・・・・ナナオとデルレイ、なにかあったでしょう」
「へっ?・・・どうしてよ」
「前にここにいたときと、雰囲気違うのよね~。ねえ、ナナオ。むりやり白状させられるのと、進んで自白するのとだったら、自白のほうがいいと思うけどなあ~」
その後、私はデルレイとの間にあったことを白状させられフローラは「デルレイって、一気に押せ押せタイプかと思ったら、段階踏むタイプだったのね~」と、私をみてニヤニヤしてる。
「それで?」
「は?それでって?」
「だーかーらーっ。ナナオはどうすんのよ。自覚しちゃったんでしょ?」
「う・・・・そ、それは」
フローラは私が異世界から来ていることを知らない。
「私、倉庫の整理が終わったら故郷に帰ることが決まってるから・・・・デルレイと付き合うこと考えたことない」
「断言してもいいわ。デルレイ、絶対ナナオを手放す気ないわよ」
「なんで?」本当に、そうだろうか。恋愛は広く浅く去るもの追わず来る物拒まずのデルレイが。
私は、いつの間にかデルレイを好きになっていた。
読了ありがとうございました。
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1日更新を休んでしまって申し訳ありません。
ナナオとフローラのガールズトークでした。