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婚約破棄された精霊王達の愛し子

作者: 箱崎裕治

エレイン・マクダウェル侯爵令嬢は6大精霊王全てに愛された人間です。

妹のキャサリン・マクダウェルが産まれた年に3歳で風,土,火,水,光,闇と全ての属性の精霊王から守護を受けて寵愛をさずけられた人間です。

そのおかげでクシュナダ王国はそれまで存在しなかった精霊が溢れる程に存在する国となり気候が安定して農産物などが大豊作となりました。

エレインは6歳で神殿から聖女と認定されて王太子クルーズの婚約者となりましたが、王太子は全属性を扱える為に漆黒の髪と瞳を持つエレインを嫌って居ました。

エレインの両親は蒼銀の髪と金色の瞳のキャサリンを溺愛してエレインに愛情を注がずに全ての世話を侍女達に任せて、一緒に食事すらしませんでした。

キャサリンが産まれてから大豊作が続き、伝説の精霊のいたずらが発生し始めた事でマクダウェル侯爵家からキャサリンは精霊に愛された少女だと噂が広められました。

両親から放置されたエレインは家令が雇用した家庭教師からマナーから各種教育を受けながら図書室に収められた魔導書を読み更けて行きます。

そしてエレインは家族の愛情を受けずに精霊王達の愛情を受けながら成長しました。

15歳で学園に通う様になる迄、王太子からプレゼントどころか、面談や手紙すら無いので王太子と婚約して居る事すら知らずに育ちました。

それに比べてキャサリンは6歳から両親に連れられてパーティーに参加して貴族の間でその華やかな美貌で話題になっていて、王家主催のパーティーでは王太子にも見初められました。

パーティーに連れて行って貰えないエレインは自宅図書室の魔導書を読み終わり、全てをマスターすると学園の図書室と王都の図書館の書物を夢見ながら精霊王との話を楽しみ世界を旅する事を夢見て居ました。

15歳になると王太子とともに入学しましたが王太子とは顔を合わさず挨拶もないです。

誕生日には何も送られてこず希望の品を要求してくるので家令達が選んで送っています。

私は3年間授業の合間に学園の魔導書と王立図書館の魔導書を読み更けています。

全属性の初歩魔法から上級魔法に特級魔法に集団魔法まで覚えました。

そして王太子は婚約者への贈り物の予算でキャサリンに贈り物をしていました。

それを私は魔法に力を入れて一切きづいていません。そして学園の卒業パーティーの日にはドレスやアクセサリーは送られず制服で参加しました。

開始直後に王太子は私に婚約破棄を突き付けてきました。

「貴様の様なみすぼらしい髪と瞳を持つような者は私の妻には相応しくない」

「更に精霊の愛し子をいじめるなど言語道断で国外追放としてキャサリンを婚約者とする」

「王太子に会ったのは初めてで婚約者とは知らなかったですが婚約破棄は受け入れます」

その言葉を聞いた貴族子女が騒ぎ始めます。

「エレイン様、始めて王太子と会ったのは初めてですか」

「季節の挨拶は勿論、贈り物すら贈られて来たことはありませんし、王太子へのプレゼントは請求してくるので家令が準備して送っています」

「嘘八百を申しているが、精霊の愛し子である妹をいじめているそうではないか」

「妹のキャサリンとは会ったことすらありませんし、顔も知らないのにどうやっていじめるのですか」

「ええい、うるさい、エレインを国外追放してこい」

騎士が動き出しますがその前に光の大精霊と闇の大精霊にお願いして空間を切り裂き見知らぬ都市に繋げます。

「それでは皆様さようなら」

そして私は消え去りました。

それから3ヶ月後には王国は精霊達が精霊の国に帰り、肥沃な大地になったはずの大地は十五年前の不毛な大地に戻ってしまいました。

そして各地で発見された鉱脈は全て枯れ果て掘るべき物がありません。

国内は危機的な灼熱の大地と大雨がやまず大地の作物を腐らせて行きます。

これは6大精霊王を従える私が国から去った結果です。

大精霊が立ち去ったから精霊が全て精霊の国に帰ったのが原因です。

クシュナダ王国は過去の不毛な大地に戻ったために3年後には滅び去りました。

その頃エレインは遠く離れた国で全属性魔法使いとして冒険者生活を楽しんで居ます。


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