第6話 「衝撃の事実」
ユズリハと名乗る女と別れた後俺は、宿に戻り今後の方針について考えていた。
うーん。どうもいい考えが浮かばない。
いきなり一国の王に会いに行くのはさすがに無理だろう。
となると約束を取り付けないとな。
まあ、とりあえず役所にでも行ってみるか。
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翌日朝いちばんに門番のおっさんが言ってた場所へ行った。
そこには木で作られたどでかい建物がドンッとそびえたっていた。
いやもうこれ役所っていうよりは城だろ。
何階まであるんだよ。
少々建物の威容に気圧されつつも俺は、この国の首領に会うためにこれまた木でできたドアを開け中に入っていった。
中は想像通りとてつもなく広く、ここで働いていると思しき人があちこちに見られた。
が、朝早いからなのかあまり人は多くなく少しガランとした印象を受ける。
奥のほうに窓口らしきものが見えるのでまずはそこに行ってみよう。
窓口には黒髪を短く切りそろえた、きれいな女性が立っていた。
よかったー、あの強面門番みたいなのだったら聞きづらかったな。
「ご用件は何でしょうか?」
「あのーあまり驚かないで聞いてほしいんですけど、この国の首領様と都一刀流様に会うにはどうしたらいいですかね?」
「え、えーと少々お待ちください。今確認しますので、、、」
あーまずい。完全に変な目で見られてるな。
もう少し遠回しに聞くべきだったかもしれない。
そんなことを考えていると奥に引っ込んだ受付が帰ってきた。
「えーと、申し訳ございませんがいきなり首領様に会うのは少し難しいかと。
正式な面会の書面を書き、それが認められれば可能らしいのですが、、」
なるほど、面会には手紙が必要なわけか。
「手紙が認められるのにはどれくらい時間がかかりますか?」
「詳しいことはわかりませんが最低でも二週間、長ければ一ヶ月以上かかると思います。」
結構かかるな、、、。
仕方ないがそう簡単には行かないものだよな。
「分かりました。じゃあ明日手紙を持って来ます。」
そう言って受付を後にしようとしたとき視界の端に見覚えのある人物が映った。
「あれ、、、ユズリハか?」
と俺がつぶやいた。
すぐにユズリハも俺に気づいたらしくこちらに向かってきた。
「デリスじゃないか。こんなところで何をしているんだ?」
「俺はちょっと用事があって。ユズリハこそ何でここに?」
「何故って私はここに住んでいるからな。」
と当たり前のように言った。
「いやいやここは役所だろ住むも何も家ですらねーよ。あ、もしかしてユズリハはここではたらいてるのか?」
ユズリハは少し困った顔になって
「デリスふざけているのか?確かにここは役所だが、それと同時に我が『武士の国』の最重要拠点だぞ。」
「つまり?」
ユズリハは少し呆れ顔になって
「だからここは『武士の国』の城