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八人の英雄と一人の勇者  作者: 水池
第一章 目的に向かって
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第3話 「目的」

「へぇ、ニーナは『精霊術師』と『魔法師』のハーフなんだ」

「うん。生まれも育ちも『トロイ』だけどな」

「え、そうなの!実は俺も『トロイ』の出身なんだ。父さんが『武士』で母さんが『魔法師』の家だよ」


ニーナは疑ってしまったのが申し訳なるくらいいい奴だった。

心の中で謝っておこう。


「そういえばデリスは何で『武士の国』を目指してるんだ?」

「そ、それは...親に他の国を見てこいって言われたんだよ。ほらさっき父さんが『武士の国』出身だって言ったろ!『トロイ』から一番近く国は『武士の国』だし!

そういうニーナはどうして『武士の国』へ?」

「ん?わたし?わたしはねぇ...『武士の国』に会いたい人がいるんだよ」

「会いたい人?」

「うん。あ、そうだ!実はデリスに聞きたいことがあってさ。さっき『ミヤコイット、ウリュウ?」って言ってただろ。そいつってどんな奴なんだ?」

「あぁ、『都一刀流』ね。『戦場の八英雄』の一人だよ」

「『イクサ、バノハチエ、イユウ?』あーあれね!ああ完全に分かった!そういうことね!そうならそうと早く言ってよ!全くデリスは〜」


絶対知らんかったろ!

ニーナはあまり物知りではないらしい。

まあ、『戦場の八英雄』なんて八大国ならまだしも『トロイ』では聞き慣れない単語だしな。仕方ないか。


太古の昔まだ戦争が絶えなかった時代、八大国には一人づつ秘密兵器とも呼べる最強の戦士がいた。

彼らが戦場に赴くと敗北濃厚だったところが一気に覆る。

そんな絶大な力を持った八人を人は敬意と畏怖を込めて『戦場の八英雄』と呼んだ。

『トロイ』では今の戦争のない時代には必要ないと思われがちだが、それは全くの間違いだ。

八大国は今も仲が悪く、いつ戦争が起きてもおかしくない。

そんな時に絶大な力を持つ『戦場の八英雄』は他国への抑止力になる。

そのため今の『戦場の八英雄』が太古の昔と比べ劣っているかというとそんなことはない。


「『都一刀流』は『武士の国』の『戦場の八英雄』で今は確か...キョウジ・キリシマだったはずだ」

「強いのか?」

「そりゃ強いさ。なんてたって『戦場の八英雄』だぞ。それに八大国の中でも特に武力に力を入れてる『武士の国』で一番強いんだ。世界最強と言っても過言ではないね」

「なるほどぉ」

それっきりニーナは黙ってしまった。

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