表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

サンタの仮説検証

作者: alumi

ごめんなさい結構サイコです。正直書いてて気分悪くなりました。

「サンタさんってどうやってみんなにプレゼントを配っているの?」


少年はまだ幼いながらある日不思議に思った。誰もが一度は抱く疑問だろう。


「そうだねえ。きっと魔法でも使っているんじゃないかな?」


少年の父親はそう言ってはぐらかしたが、それでは彼には納得がいかなかった。そこで、少年はその年から実験を始めた。

少年は優秀だった。現在の状況下において、サンタクロースなる人物は現れている。では、条件を変えて果たしてサンタクロースは訪れるか比較実験をしてみようではないか。そう考えた。


その年のクリスマスイブ、少年は寝る前に家中の戸締りを確認した。そして自分の部屋でぐっすりと眠った。

翌朝、プレゼントは届いていた。


次の年、少年は思いっきり悪い子になってみた。クリスマスイブの日だけちょっとしたことで駄々をこねたり、拗ねたり、親に迷惑をかけてみた。結果がどうなるかワクワクしながら眠ると、翌朝プレゼントはしっかり届いていた。「いい子にしてないと来年はプレゼントをあげないぞ」とお叱りの手紙も添えてあった。


そうやって数年間、いろんな条件を変えてサンタさんがやってくるか実験したが、毎年必ずサンタさんはやってきた。芳しい実験結果が得られていないことに少年は不満だった。


その年のクリスマス、少年はあれこれ考えた。あとは何を試せば良いだろうか。鍵があるかどうかは関係なかった。いい態度であるかどうかも関係なかった。他のあれもこれも「ある」と「ない」で結果は変わらなかった。そうだ、試していない条件がまだあったぞ、これまで毎年「ある」だったものが。


翌朝、プレゼントは置いていなかった。

少年は少し冷めた目で、実験の成功を噛み締めた。「なんだ、これを亡くせば良かったのか」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 果たして、なきものにしたのは、自分自身か、父親か。 [気になる点] 少年に優秀さが感じられないところ。 [一言] こういう主人公の話であるのだから、こういうオチになるのも納得。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ