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氷雪の猫又 〜少女の過ごした100年間〜  作者: 餅月 白
第1章 猫の平和は唐突に終わる
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第1章 7 人は、村に住んでいたとしても、魔物なら冷酷になる

……とりあえず…1つ言っていい?…。

…スー…ハー…。

なんでぇぇぇぇえ魔族にぃぃぃぃぃなってるのぉぉぉぉぉお!!!。

「にゃぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

…心の中で、思っていたことを叫んだら自分でも驚く程大きな声が出てビビった…のは置いておこう…。

…とりあえず、さっきの進化時に


【進化先】

・ネコマタ(**族)


種族が読めなかったのがいけないんだ!…。

…あれかな?…進化する際、自分がなったことの無い種族は表示されないって?…。

…………ふぅ…少し、スッキリした…。

……改めて思ったけど私って、説明下手くそだね…。

悶々と、色々心の中で発狂とかしてたら、武器を持った村人の1人が私に近寄ってきた。

「こいつは…!!」

……何だろ?…。

すると、村人はその手に握りしめていた鋭く尖った槍を私に向けて。

……えっ!?ちょっ!?…。

突き刺そうと、さっきから槍で突いてくる。

とりあえず、心臓が貫かれないよう、必死に避ける。

「待ってくれ!その猫は!!」

シグルドの悲痛そうな声が聞こえた。

必死に走ってきたのだろう。が、柱に捕まって立っているのが見える。相当無理をしているのだろう。

「シグルド爺さん!こいつは魔物だ!」

「いや、その猫はニコだ!」

「例え、ニコだとしてももう魔物だ!」

言い合いをしているのが分かる。

……村の人の1人がこれなら……。

「シグルドさん!早く逃げて下さい!」

「まだ、魔物がいたのか…」

「早く魔物さん殺してよ」

村人達が私を完全に敵視している。

「ニコ!」

「ニコ!やっと見つけた!」

「ニコ…良かった…」

シグルド達を除く、全員が。

……っ…。

思わず、泣きそうになった。それを堪えて走り出す。

スノーバードの死体が目に入った。

……ご飯として持っていこう…。

スノーバードの死体に噛み付き、引きずりながら、村の出口に向かって走る。

村人達は追いかけて来なかった。

追い出すのが目的だったのだろう。

「ニコ!待て!…待ってくれ!」

村から出る時、シグルドの涙混じりの声が聞こえた。

私は、振り返らずに村を出る。

村を出て少しだけ離れた後振り返った。

………さよなら…皆……。

……さよなら……スノーアイス村…。

ボロボロと涙が出た。

悲しくて、ただ悲しくて。

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