第1章 1 猫は村で過ごす最後の1日をも無駄に過ごす
…暖かいなー…。
家の中の暖炉の近くでゴロゴロする白猫が一匹。
【ニコ】という猫だ。運動を好まず、家でゴロゴロしたり、寝たりと基本的に食っちゃ寝生活をしている。人間で言えば、「ひきこもり」だ。
…でも、私猫だし……お外、氷雪地帯で寒いし…ひきこもったって、良いよね!……。
くだらない事を考えて暇を潰しをしていると
「ニコー!ご飯だよー!」
声が聞こえてきた。恐らくこの声は、私を飼ってくれた家族の1人、【ミラ・スノー】だろう。
……ご飯の時間なら動かないと……。
そう思い、動きたくない衝動を抑え、暖炉から離れる。
今日のご飯はきっとお魚、明日のご飯もお魚、明後日のご飯もきっとお魚♪。
ルンルン気分で、ミラの所に向かう。
案の定ご飯はお魚だった。
……美味しかったヽ(*´∀`)ノ…。
幸せな今日が遂に終わる。
もう寝る時間だ。すっかり外は夜。
…おやすみなさい…。
【条件を満たしました。
称号『夢の波長が合う者』を獲得しました。
『夢の波長が合う者』の効果により、
スキル
・ステータス鑑定
・気配察知Lv.1
を習得しました。】
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幸せな日々はとつとつに終わりを告げる。
…今でも、後悔をしている…今なら、絶対に無駄な1日にしないだろう…。