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氷雪の猫又 〜少女の過ごした100年間〜  作者: 餅月 白
序章 猫又の少女の暇つぶし
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序章 猫又の少女はまたあの頃を思い出す

「………はぁ……。」


また、溜め息を吐いてしまった。もう何度目の溜め息になるのだろう。

…溜め息を吐くのは自分には果たさなければならない約束が関係している…。

今のところ、その約束は果たせそうにない。

その約束は〈私に勝つことが出来る人と行動を共にする〉というものだった。

しかし、今のところは挑みに来る人が皆弱い。瞬殺…とまではいかないが、 魔法を一発放っただけで終わる様な相手ばかりだった。

……単純に私が強すぎるだけかも知れないけど……。

だが、世界中に数人はいるはずだ。私に勝つことが出来る人が。

そうでなきゃ、約束はいつになっても果たせない。

あの人との約束は絶対に果たすと決めた。

だが、挑戦者はなかなか来ない。

……早く来ないかな…暇なんだけど……。

暇だからと、大事に抱えている継ぎ接ぎで兎のぬいぐるみをじーっと見つめてみる。

「ガウ?」

私に見つめられて、ぬいぐるみ【ショコラ】は不思議そうに首を傾げてみせる。

その仕草が可愛くて、思わず頭を撫でると、

「ガルルー♪」

気持ち良さそうにしていた。

……可愛い…。

そういえば、ショコラと出会ったのは何時だったか。

…100年…?いや、50年辺りだったかな…。

そんな事を考えていたら、あの頃の出来事が急に頭に過ぎる。

少し物思いにふけるのも悪くない。そう思い、猫又の少女の姿をした魔獣、【ユキ】はあの頃の出来事を考えた。

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