仕方ないよ。
私は貴方のドラムペダルになりたい。踏まれて踏まれて、たまに大切にして欲しいなあ。私は貴方の人生の一部になりたい。ペダルみたいに、寄り添う権利を下さい。でも、ツーバスは嫌よ。どっちか選んで。貴方には、ゆったり刻む重低音がお似合いだと思うの。
あの子は貴方のドラムスティックになりたい、なんて言う。それを見て私は緩く口角を上げる。クスクスってわざとらしく笑う。折れたらおしまい、捨てられるのよって笑う。ペダルにすらなれない自分を、その時だけは棚に上げて笑うの。
私はずっと見てきたよ。ねえ、ずっとずっと見てきたよ。どの位?って尋ねられたら、あの子に負けるのが悔しいから口を縫ってしまおう思っているのだけれど。大丈夫、紙があるしペンもある。そうでなくても私は居る。伝わる自信は山程ある。伝える勇気が足りないだけ。
そうよ、私は勇気が足りないだけ。こんなにも貴方への愛に溢れているのは私だけ。
今日も小さい箱の中で、貴方へ視線を送り続けるの。頭を捧げ続けるの。
ああ、バンギャル。