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特別警備隊(SST)~現代に蘇った新撰組~

≪世界初の特殊部隊≫とも称される≪現代の新撰組≫≪リアル西部警察≫の二つ名で呼ばれる日本特殊部隊。


一般の警察官では対処しきれない、不可能な事件を対応・鎮圧する日本警察の特殊部隊であり世界初の警察特殊部隊である。


主な任務はハイジャックや立て篭もり、人質救出などの凶悪犯罪への対応やプルトニウム輸送、原発警備、皇室や首相など国内外の要人警護などを行っている。


また近年ではテロ行為に対する治安維持活動ソマリア・アフガニスタンなど人身・捕虜の救出作戦の実行など内外の幅広い分野で活躍している。


設立当初は≪警察内唯一の軍隊≫とも云われ敵が侵攻・来襲した際には真っ先に出撃し後方撹乱やゲリラ戦などで敵への後方攪乱を行い、進出戦力・防衛戦力が整うのまで1日でも長く食い止める事にあった。


母体となったのは戦前の1933年(昭和8年)10月1日に内務省警視庁特別警備隊に編成されていた対テロ特殊部隊とも呼ばれる≪警官突撃隊≫


前身である戦前の特別警備隊は「桜田門事件」「血盟団事件」「五・一五事件」など不穏な社会情勢に対処するために創設され、その中で警官突撃隊は武装した隊員の強行突入により、銃器等を所持した凶悪犯を逮捕、または射殺する目的で編成されていた。


特別警備隊は行幸啓の警衛、国葬や大衆運動の警備、災害時の救助活動等に従事し、通称《昭和の新選組》と呼ばれた。


戦後、再結成され集められた初代隊員達は太平洋戦争(大東亜戦争)南方作戦(蘭印作戦)のパレンバン空挺作戦などで活躍し「空の神兵」と謳われた帝国陸軍挺進団や呉鎮守府第101特別陸戦隊、中野兵学校出身者などゲリラ戦・特殊作戦に長けた部隊出身の隊員達から構成されて創設された。特別警備隊初代隊長は衣笠駿雄元陸軍少佐。


1954年(昭和29年)9月より訓練開始。1958年(昭和33年)6月25日創設。同年の11月1日、習志野に特殊部隊として設置した。当時は秘匿されて通称「特科中隊(ゼロ中隊)」と呼ばれる。 


創設時、特別警備隊の装備体系や訓練方式は旧ナチス・ドイツの特殊部隊であるブランデンブルク師団を参考とし、日本に亡命した元隊員がアドバイザーとして在籍した。


一説にはアドバイザーとして招かれたナチス・ドイツ軍人の中に“ヨーロッパで最も危険な男”オットー・スコルツェニー中佐が居たとも言われる・・・


また公式では無いモノのブランデンブルク師団に武装SS隊員として日本人が参加していたとも言われている。


創設後、少年ライフル魔事件(1965年)金嬉老事件(1968年)よど号ハイジャック事件(1970年)瀬戸内シージャック事件(1970年)三島事件(1970年)あさま山荘事件(1972年)ダッカ日航機ハイジャック事件(1977年)長崎バスジャック事件(1977年)三菱銀行強盗殺人事件(1979年)町田民家立て籠もり事件(1992年)函館空港ハイジャック事件(1995年)などなど数々の事件に出動。


公式な初出動である「少年ライフル魔事件」や「金嬉老事件」「よど号ハイジャック事件」などでの様子は民放など各社を通じて全国放送されたことで内外から‟あの部隊は何者だ!?”と話題となった。


また海外への派遣もあり湾岸戦争(1991年)在ペルー日本大使公邸占拠事件(1996年~1997年)アフガニスタン紛争(“不朽の自由作戦”2001年~)ソマリア沖海賊の対処活動(2008年~)イラク戦争(‟イラクの自由作戦“2003年~2011年)などにも参加。


特に在ペルー日本大使公邸占拠事件ではペルー海軍特殊作戦部隊(FOES)と共に突入する光景が大使館周辺に事件の報道のために集結していた世界各国のテレビ局のカメラによって世界中に生中継で放送された。


また非公式ではあるが朝鮮戦争(1950年~1953年)ベトナム戦争(1960年~1975年)にも参加していたらしい。


大規模な市街戦・屋内戦用の極秘訓練施設である<キリングヴィレッジ(通称:忍者屋敷)>を持ち、訓練を行っていると言われている。


特別警備隊(SST)は特殊部隊という任務の性質上、部隊の詳細は公表されていない。


入隊すると隊員は「部隊で見たり聞いたりしたことを他人に話せば、時には法で罰せられる。家族に対しても同様である」という訓示を受け、保秘を徹底させられていた。


だが、近年は内部の情報がそれなりに開示されており、以前では知り得ることが不可能に近かった隊員個人の装備や訓練の内容がある程度、明らかになり国民にも浸透・認知される。


近年では米軍などの他国の特殊部隊及び軍・警察とSSTと見られる部隊が訓練に参加している姿も見られる。


歴史は古いがアメリカのNavy SEALs、SWAT、デルタフォースやドイツのGSG9、SEK、イギリスのSASなどと比べれば出動回数は非常に少ないと言われている。


が、一時期は安保闘争時などでは多くの事件に出動しており、また立て籠もりや暴力団や日本赤軍などの犯罪組織や政治活動組織などの家宅捜索に出動している為、技術を蓄積し、経験も豊富。


近年ではその経験を活かし、対テロ戦争によりアフガニスタンやイラクにも出動や邦人保護・救出作戦も行った。


また各国の軍・警察の特殊部隊へのオブザーバーとして招かれる。ある国の対テロ部隊広報担当者曰く「士気も高く、装備も隊員の素質も充分である」とのこと。


格闘や射撃等を含めた身体能力に優れた選りの警察官のみで構成され、一般的な警察活動は行わない。


上記のようにその任務の性格上、一般の警察官には配備されない銃器の所持を特別に許可されている。


また銃器の試験評価部隊と云う側面も持ち合わせており、新たに銃器を導入する際、必ず試験を行う。つまり日本国内に配備される銃は必ずSSTが一度は使用する。


装備は設立当初より一般の警察官と大きく違い、初出動時、出所不明のハーネル StG44やブロー二ングハイパワーを持った隊員達の姿に国内外の関係者を驚かせた


(StG44は大戦時に日本が研究用に購入した物や終戦後に購入した物など双説があるが戦時中のモノに戦後、追加購入したが真相)


狙撃銃の中には旧帝国軍の対戦車ライフルもあり、後にハイジャック事件などに引っ張り出されて使用された。


現在では日本最強の最精鋭カウンターテロ部隊、市街戦や臨検に特化した特殊部隊という見方の色合いが濃いが創設当時の冷戦時代は侵攻してきた敵後方の爆破工作・後方撹乱、他国での破壊工作や要人の暗殺・拉致なども任務の想定されていた為、旧ソ連の軍関係者が最も警戒した部隊であった(例:西側が冷戦中、スペツナズを警戒したような感じ)


部隊は各管区担当の部隊並びに任務に特化した空挺ヘリボーン海挺(臨検)山岳レンジャー皇宮、総理大臣官邸警備隊、原子力及び重要施設警戒隊など第1~12の部隊に分かれている。


また公式には認められてないがデルタフォースやSEALsのチーム6の様な〈ブラック・オペレーション〉を任務とした作戦行動や部隊編成まで完全に極秘扱いである零番隊と13番隊の部隊があると噂され、0番隊が国内、13番隊が国外での作戦に特化している。


冷戦期は過剰とも思える秘密主義に徹しており、内部の情報が表に出ることが非常に少ない。


任務は通常戦力では対処できないもの全般の為、多種多様でそう云った意味で訓練も凶悪犯罪・対テロ訓練意外にも空挺降下訓練、水中作戦訓練、警察犬を使用する訓練、冬季の雪山での狙撃訓練、要人警護や破壊工作など訓練など多岐に渡るため。


設立以来、公式記録上100以上の事件・作戦に出動・成功させてきており、世界的に見ても非常に優秀な特殊部隊である。


が、現在は情報公開や訓練の公開、TVや映画などへの出演でメディアへの露出も増えている。TVへの初登場は「西○警察」でモチーフにされたとも言われる。


隊員の選抜試験の厳しく毎年100名以上の応募があるが最終候補まで残るのは僅か4、5名である(隊員の総数は約3000名)


部隊の方針はあくまでも人命尊重であり、作戦決行時には念入りな情報収集をかかさずに行なうことで人的損害を極力減らしているが、必要ならば断固たる実力行使、つまりは容疑者の射殺も辞さない。


SSTの装備は自動小銃、短機関銃、狙撃用ライフルなど多岐に渡る。設立当初はハーネル StG44とブローニング・ハイパワーを世紀装備としていた(冷戦中ではベトナム戦争で鹵獲したAKを独自改修して使用した記録もある)


現在ではシグザウエル P229とシグ SG552を標準装備にしている。また銃器評価部隊という側面から多種多様の銃器を使用している。


それ以外にも隊員個人に支給される装備品は“フル装備の超高級車”“金満部隊”と言わせるほど選択の自由度は比較的高く、特にバックアップ用に使われる拳銃は隊員の個人が好きに選んでよいらしい。


現在の部隊章は≪新撰組≫の二つ名通りに浅葱色(水色)布地に白字で「誠」を染め抜き、ダンダラが入り下に部隊番号が書かれている。



≪歴代の主要装備≫

拳銃:シグザウエル P229、ベレッタM92、ブローニング・ハイパワー、FN ファイブセブン


短機関銃:H&K MP5シリーズ(H&K MP5A5、MP5SD、MP5K)MP7、P90、M3Sグリースガン、UZI


狙撃銃:99式狙撃銃、M21狙撃銃、豊和M1500、レミントンM700(M24 SWS、M40A5)H&K PSG-1、バレット M82A1、L96A1


散弾銃:ベネリM3、フランキ スパス15、レミントンM870 マリンマグナム


機関銃:ラインメタルMG3、ミニミ軽機関銃


自動小銃:シグSG552、H&K HK416、H&K G36、M3カービン、ステアー AUG、タボールAR21


その他:コーナーショット、ダネルMGL、九七式自動砲

モデルは陸上自衛隊、第一空挺団を参考。部隊はフランスのGIGN(国家憲兵隊治安介入部隊)やイタリアのカラビニエリの特殊介入部隊をイメージ。

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