#01 トレジャー×トレジャー
かつて、自身のサイト『廃棄物投棄所(仮名)』にて掲載していた創作小説です。
こちらで掲載するにあたって、いろいろ再編してお送りいたします。
*一応現在連載中の『トラブルメイカー』との関連もあります。
かつてその惑星は、揺るぎなき繁栄の中にあった。
しかし、月は砕かれ惑星は黄昏の時代を、ただ流れるままに進んで逝く
人が棄てた、とある場所で・・・
「そのまま、死んじまいなぁ!」
柄の悪い野太い声がそこに響き渡る。
その視線の先は闇。
光など届くことの無い漆黒
その中を流星のように墜ちていく。
「アトで覚えとけ~!!」
相手に負けないくらいの柄の悪い言葉が高らかにこだましていった。
夢を見ていた。
遠い時間の果てで・・・
「お前が微笑える時代に目覚めることを祈ってるよ」
そう言ってあの人は去っていった。
私は夢を見続ける。
黄昏の時間のなかで・・・
「ちくしょう、普通なら死んでるところだぞ!?」
落ちた先が水だったのは幸いだった
何よりも、これだけの水を手に入れること事態が幸運だ。
今の時代、この砂の海原が広がる世界で
水は何よりも高価なシロモノだ。
「これがみんな、私の物になるなんて・・・」
まずは、風呂に入って・・・それから、冷やして、きゅっと一杯・・・
思わず顔がほころぶのが解る。
「これも、日頃の行いが良いからね!」
相手が悪人とはいえ、横から情報をかっさらった挙げ句
罠にはまってしまう行いが良いことなのかはこの際問題ではないらしい。
うっすらと暗闇に慣れてきたその目を周りに張り巡らしてみると
奥の方に、なにやら部屋があるらしい。
更なるお宝を求めて、躊躇なく足を踏み入れた先に、それは有った。
随分と年代物らしい棺には「HARUKA」と刻まれたプレートが付いている。
興味をそそられ、その棺を開いてみることにする・・・
蓋に手を触れたとたん、鋭い衝撃が走った。
棺の中から、ゆっくりとその姿を表したのは
まだ幼さの残る可憐な少女であった。