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魔法使い超えたwwww byヒカル

やってしまいました。

皆様に楽しんでいただけたら、幸いにございます。

やあ、俺の名前はヒカル。

この異世界に飛ばされた、所謂召喚士という職業の者だ。


以前は高校生をやっていたのだが、インターンシップ中に暑さにやられ、ふらふらっとしたところへダンプが突撃してきた。

そこへ追い討ちをかけるようにバスが横から、ヘリコプターが上から、マンホールから大量の水が。





あまりにも悲惨な最後を遂げた俺は、気が付いたら草原で呆然と立っていた。

何が何やらわからぬまま、俺は声を聞く。


《お前は死んだ

 だが、私はお前にもう一度人生をくれてやろうと思う》


何を言ってるんだこいつは。

顔も見せずに勝手なことを言うなと、どれだけ言ってやりたかったか。俺の体は動いてくれず、ただただ声に耳を傾けるだけだ。


《お前が今いる場所“微睡みの草原”の他に

 “嘆きの亡国”“囁く湿地”“乱れる森”

 この世界のいたるところに、お前の力の源となる場所が存在する

 その場所を巡り、力をお前の物にするといい》


おい、おい。

話ぐらい聞けよ。


《お前一人では何もできない

 だが、世界中のそこここに住む者たちと契約をかわす事で、お前の力はさらに強くなることだろう

 後の事は、お前が好きにするといい

 幸運を祈る》


最後に、どこからともなく降ってきたのは一本の杖。

いかにも魔法使いみたいな木でできた杖だ。

それと同時に、俺の身体の金縛りみたいなものも解かれる。

とりあえず、言いたい事を叫ぶ。










「食料おいてけよ!!!」


肉でお願いします。










さて、それから五十年。

色々な経験をして、色々な場所で召喚士としての才能を開花させ、王国付きの召喚士になってみたり、魔物の大侵攻を止めてみたりと、色んなことをしたが、あれから年を取らない俺は一体何なのか。


「どうした、主。

 何か懸念があるのか?」

「いや?

 なにも無いさ。

 ただ、昔の事を思い出していただけだよ……エリゴス」


ソロモン72柱の魔神の1柱で、60の軍団を率いる序列15番の地獄の公爵。

召喚者の前に、槍を携え、旗を掲げ、蛇または杖を持った端整な騎士の姿で現れる。

未来を予見する力を持ち、隠された物事や戦争について語るとされている。

また、王や偉大な人物の寵愛をもたらすとも言われ、別名エリゴールと言われる騎士だ。

が、俺の前にいるエリゴスは、全身黒い甲冑に包まれた女性(・・)

二本の槍を担いだ、端正な顔立ちの女・性!

鎧に隠れて分からないが、きょぬーなんですよ奥さん。サラシを巻いてるんです。

ラッキースケベで見たんです。

きょぬー好きの野郎共歓喜しろ。


「まぁいいが……手が止まっているぞ。

 今日中にこの書類を王に提出せねばならぬのだろう?

 このままでいいのか?」

「エリゴス、おまえも手伝ってくれているんだ。

 きっと終わるさ」


今、エリゴスはいつも乗ってる馬から降り、俺の書斎にある机のうちの一つに座り、書類を片付けるのを手伝ってくれている。

いつもいつもありがとう。


「あたしを忘れてもらっても困るんだけど?」

「あぁ、ピクシー。

 お前もありがとうな。助かってるよ」


俺の手元でペンを動かすその羽根ペンと同じ大きさの二対羽の生えた小さな女の子。

ピクシーの名通り、妖精である。

可愛いよね。

見ろよ、可愛いだろ?

ちなみにツンデレなんだぜ。


「べ、別にお礼を言われるほどの事じゃないわよ!

 その……でも、あのね?ご褒美くれたって……いいのよ?」

「あぁ、そうだな。

 ほーらなでなでー」

なでなでなでなでなでなで


「あっ……あうぅ……」


顔を赤らめていくピクシー。

お前は自分の主を萌え殺す気か。


「遊んでないで仕事をしろ主。

 手が止まっているぞ」

「断続的に動いているが」

「あふっ……ふあっ……も、もっとぉ……」

「その撫でる手をやめて書類に戻ってくれと言っているんだ」

「えー?

 もっとって言ってるし……いいよな?ピクシー」

「う、うんっ……ますたぁのぶんまでおしごとするから……もっとぉ……」


あー可愛い。

ま、言われたので適当に書類を取り、片方の手で撫でながら書類を片付けていく。










言わなくても分かると思うが、エリゴス、ピクシー共に、俺が契約した召喚獣だ。

契約には俺自身の血と、契約する対象の同意が必要だ。

無機物相手にも契約は出来るのがなかなかイカしてる。

おかげで武器やらなんやらとも契約できるし、契約したものは朽ちることが無いし。

まさに一石ニ三鳥ってな。


あ、今の俺の身体には、そこら中に召喚印が刻んである。

腕、足、肩、頭、指。

いつでも武器、召喚獣を出せるようにしているのだ。

ただ、股間にだけは書けない。

だって恥ずかしいもの。

想像してごらんよ。

股間から出てくるドラゴンとか、自意識過剰だろ?

「俺のマグナムはドラゴン並(キリッ」とか馬鹿かよ。

DTでごめんなさい。

もう67年DTとか魔法使い超えたwwwとか言われても反論できない。

も、もういいよな?俺、戻るよ?書類片付けるからな!


「主よ、何を泣いている?」

「なんでもねぇよ……」










そのままいくつかの書類を片付けた時、奇妙な魔力反応をキャッチした。

どろどろとした、魔族特有の魔力。

それも、とびっきりどでかいやつだ。


「主」

「マスター……」

「わかってる。

 ピクシー……急いで王に伝えろ。










 魔王様のお目覚めだ」

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