猫のエルフ
◆2024年4月8日
触りたくなる猫写真選手権。
かりんさま。
もふもふ。
ね……おまえ、うさぎか!?
「エルフです」
そっか。猫のエルフか。
猫の??エルフ???????
今年の6月はWEBで活動していない系なろう作家です。小説は書いています。
微妙に「作家」を名乗るのに抵抗があるタイプなので、だいたいいつも「作者」という表現を使うんですけど、今日はなんとなく作家的な話なので……。
(葛藤はありますが、商業作品がある現在、へりくだりすぎて「ろくな実績もないものですから作家を名乗るなんてとても」と言い出すと、自分以外の関係者もまとめて下げることになるので、自分のことは作家だと分類していますし、先生と呼びかけられても相手の話を遮ってまで「先生じゃないですよ!!」とは言わないようにしています)
私は作家になりたかった子どもの頃、作家になる方法をよく考えていました。
まず、家に「文章の書き方」という、いろんなタイプの文章の書き方がのった本(手紙やビジネス文書、作文、論文など網羅して、項目ごとに執筆者が違ってた)があったので、小説の書き方の部分を読んでみました。
具体的なテクニックについてはもう忘れてしまいましたが「小説を書き始めると、もうそれだけで自分が大作家になれるという気持ちが出てきますが、どこかに応募しない限りあなたが小説を書いていることに出版社は気づいていません」「ある日突然『あなたは素晴らしい!その本を出版させてください!』と家にひとが訪ねてきたり、電話がかかってきたりすることはありません」という主旨の、心構えについてたくさん書かれていました。
また、作家さんのあとがきも熟読していました。よく覚えているのが立原えりか先生で「賞をとったあと、これで自分は作家になったんだ、と思いました。その翌日から原稿依頼の電話が鳴りっぱなしになるかと思っていたんですが、そんなことはいっさいありませんでした」という内容です。
どちらももう何十年も前の本に書かれていた内容ですが、小説を書いただけでは、一度賞を取っただけでは「すごいすごいと、いきなりもてはやされたりしない」「才能があります!と言って近づいてくる企業などまずない」という先人からの警告がとても頭に残りました。
それから大人になる中で、ひととの出会いや経験を積み重ねていき「出版社や編集者はべつに特別な存在じゃない」という気持ちが強くなったので、打診頂いても声がけがあっても「超いいことがありました!」とSNSに書いたりしませんし、相手側にも「はじめましてこんにちは。どうもありがとうございます」という感じなので、受けた場合でも「読み始めたとき絶対断るつもりの文章だなって思いました」「断られそうだなと思った」って何度か言われています。
べつに声を大にして言いませんが、私はそういうものだと思っています。
つまり小説に関して「人生一発大逆転のチャンス」なんてハナから期待していないので、企業さんと出会うことがあっても「よーし編集さまのお眼鏡にかなったぞー!人生バラ色だー!」ってならんのです。
むしろそういうときに「チャンスは一回きりかもしれない」「これを逃したら次はないかもしれない」と思ってしまい、声をかけてきた相手をよく見ずに変な話にも耳を貸す方が危ないと思います。
私は「実力があれば、一度や二度のチャンスを逃しても次があるから焦らず平常心でいこう」「悪い縁を手放したあとには、必ずそこは良い縁で埋まる」くらいの心構えでいます。
ということで、噂になっている件があれば自分でも一応調べてみるんですが、最近話題の身元不詳の編集さんや新しいプラットフォームの件、あれはやっぱり私からすると、変ですね。
私がそういうのを見分けるときのポイントですけど、経験アリをうたっている編集さんは、ほぼ必ず他社在籍時・もしくはフリーでも「自分が立ち上げに関わった作品や、担当していた作品」を「X(Twitter)のbioや自社ホームページ」等に出しているように思います。
「何社でも経験がある」とか「複数部署所属で多数の企画に関わっている」という、一見すごそうだけど具体性が何一つない自称の実績は、私の中ではNG判定です。「嘘」か「話をメチャクチャ盛っている」か「事実かもしれないけど古巣から作品名を出すのをNGにされている(そのため、作品名を出した時点で古巣に特定されて法的対応を含めなんらかの処置をされる)」だろうなって思います。
オンラインや電話などのクローズドかつ文字に残らない打ち合わせでどれだけ「自分すごい」な話をしていても、それをXのbioなどに書けない時点で「なんで?」なわけです。だってそんな、人に言えるし仕事上で有利になる情報なら隠さないでしょう。「実名・匿名」「会社在籍・フリー」問わず、SNSアカウントで発信し、打診などに使っている編集者は具体的な実績を記載しています。
(たまに「職業は編集者ですが、これは仕事と関係ない趣味アカウントなので」という方も見かけますが、それは個人としてのSNS運用という意味だと思うのでべつになんとも思わないです。ただ、実績を出していないひとは私の中ではすべて「自称」の認識ですが。
それより、そのアカウントを実際の仕事で使っていて仕事に関する発言をしているのに「これまでの実績として」具体的な作品名が出てこない件の話をしています)
私はこういう認識でいるので、編集者や出版社やプラットフォームの話題も、すぐに引用RPやRPということはしないんですけど、知名度ある作家さんがそれやっちゃうと「この作家さんも関わっているのかな?」で周りの多くのひとが気にしたり、勝手に信頼度を高めてしまったりすることはあると思うので、やめておけばいいのに……という光景を見ることもしばしばありますね……。
普段、インフルエンサーの社会的影響力に対する苦言は「いや~結局踊らされる本人の責任でしょ」だとは思っているんですけどね、やっぱり自分の近いところで「業界が活性化する?」「新たなご縁があるかも!」「あわよくば打診ください!」という感覚で拡散している作家さんを見ると「本当にちゃんとした筋から情報があって、間違いないものだと確信があって拡散している?」「作家として活動している以上、あなたを業界人だとみなしているひともいるわけで、その拡散を見たひとが背中押された気になったらどうします?」と思ってしまう。本人は、拡散だけなら責任が伴わない、と思っているのだろうなぁ……。
そういうのいくつか、最近見たなぁ、という話でした。




