赤色が飛び込む
山の赤が燃える
今朝、雪が粉砂糖を振りかけた霜月の山
霜もまだおりてはいないというのに
茅もようやくカサカサになったばかり
蓬の葉が緑色を黒くしくるくると丸まる
山の赤が燃える
今朝、白くはたいた霜月の山
空から寒気が一気に下りてきた
コオリイロした空気が木々に宿る
葉が上から順に真っ赤に染まる
山の赤が燃える
今朝、下りてきた冷たき空気 霜月の山
葉がコオリイロを取り込んだ
キラキラとしたクリスタルを取り込んだ
葉が目に飛び込む赤に染まっている
君が僕の目に飛び込む
北風に頬を赤くした君が
赤の紅葉と同じ様に
僕の目に飛び込む
じんじん熱い、目も心もどこもかも
燃えさかる赤色に僕も染まったのだろうか
山の赤が燃える
僕の心も赤に染まる。