2話 私が異世界転生した理由について
異世界転生する理由なんか、聞かれても困るんですよ。
いや、僕だって多少はそういう話は知ってますよ。
トラックに轢かれる、ブラック企業、鉄骨、蜘蛛にかまれる。
で神様がなんだ、チートがなんだ、ステータスがなんだ。
そういう話でしょ?
まぁ大体、安全を守る意識が足りない。法令順守をしない結果でてきた被害者って具合。
まぁ老衰とかなんかそんなのもありますが、大抵本人に落ち度はない。
そりゃまぁ、悪人が転生して異世界でハッピーに暮らしててもいやですからね。
話をもどしましょ。
僕もまぁ、こうやって異世界転生しちまったわけですが、じゃぁなんで異世界転生したかっていうとわからんとしか言えません。
いや、わかるんですよ。
「付き合いで参加したバイト先の飲み会。話す相手もいないので一人さっさと帰ってる途中、飲みすぎたせいか階段から滑って落ちた」
って具合です。
そんな話してみなさん喜びます?話し相手がいない飲み会のつらさとか。
いいでしょ。ですからここじゃしません。
じゃぁ代わりに何話そうってなると、身の上話でもすべきなんでしょう。
ただこれもたいして面白い話じゃないです。
気づいたときには親はおらず、天涯孤独ってやつで。
じゃぁ不幸せに暮らしたか、ぐれてなんやかんやと道を外したか、っていうとそんなことはありません。
普通に施設で暮らし、奨学金で高校と大学を出してもらい、普通の社会人になりました。
まぁその会社はすぐに倒産しましたがね。
そう言った分けでバイト暮らし。
でバイト先のお付き合い(店長に可愛がられてる大学生の先輩が就職先を決めたお祝いですって。うらやましい。すぐに倒産したらいいのに)の飲み会に参加して階段から落ちる。
その結果が、まぁ次の章からはじまる話ってわけです