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1話 この話の要点を述べるとこういうわけです。

「いや、わかりますよ。どっか違う世界とか違う国とか、そういう所からやってきた人間。持っている特殊な技能を使って、みたいな話でしょ。でもそういう技能があって、活躍できる才覚もあるような人間はわざわざ別の世界に行かないと思うんですよ。だってほら、土地勘とか、知ってる知人とか、そういうものがある地域の方が自分の技能も生かしやすいわけで。ですから僕みたいなよその世界から来た流れ者にそんな期待しないでください」

 そう僕は言った。

「それもそうだな」

 親方様はそう言って笑った。

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