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006:試験前

006:試験前



「どっちがよ!! ごめんねユウリ」

「ああ、うん」



 再び抱き、ユウリの右上に着いてくるリア。

 そのリアを引きづりながら、ユウリは先ほどギルに剣で斬られた生徒の元へ近づく。



「大丈夫ですか?」

「あ、ああ」



 リアに抱き着かれていない左側の手を差し出すユウリに、その手を掴むよう年は立ち上がる。

 そうして左手で右腕を抑えるが、服が赤く染め上がっているのが痛々しい。



「腕、大丈夫ですか?」

「ああ、これかい?大丈夫大丈夫」

「ちょっと見せて」



 言って、リアは一度ユウリから離れ、生徒の腕を強引に引っ張って切り口に手を当てると、蒼白い光がその傷口から輝やいて傷とその切れた制服さえも時間を戻すかのように治っていった。



「これでいいわ」

「すごい。こんな治癒魔法はじめてみたな」

「ふん……。ユウリが心配してたから直しただけよ。アンタなんかどうでもいいんだから」



 そう言って再び右腕に抱き着くリア。

 そのリアに彼は、はは……っと苦笑いしている。

 

 

「まあありがとう。えっと――」

「ユウリ・クロノウズです。リア・フォルツゥーナーデ……」

「ユウリにリアか。さっきはありがとう二人とも」

「きやすく呼ばないで」

「リア」

「まあユウリが言うならいいわ……」



 それにユウリは苦笑する。



「キミは――」

「ああ、俺はカイン・レイブン。よろしく。あと敬語じゃなくていい。俺も受験生だからな。それにこっちもフランクで行かせてもらう」

「そうだね。よろしく」

「取り合えず、行こうか。時間も時間だからな」

「ああ」



 カインに言われ、自分も受験しに来ていることを思い出して三人で会場へと歩き出す。

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