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004:傲慢な貴族

004:傲慢な貴族



「ここがストレーゼ魔導騎士団学院」

「ねえねえユウリ、すごくない?」

「うん」



 降りた先に広がるのは、門の外からも見えた円錐の建物が並ぶ城。

 入口へと続く大きな階段の、前に二人は降りていた。


 そこには、同じように学園の試験を受けてきたであろう者が、数名入口に集まっているのが見える。



「ねえいこ!!」

「あ、ああ……」



 リアに手を引かれ階段を勢いよく駆け上がる二人だが、入口に妙に人だかりができていて進めず止まった。



「なにかしら?」

「さあ――」



 二人が人ごみの最後尾で顔を見合わせていると、大きな声が響いた。



「貴様ら平民など試験をける資格などない!! 平民は平民らしく下でブタでも飼育していろ!!」



 聞こえる怒鳴り声、人だかりの隙間から見れば、数人の生徒が入口を塞ぎ、先ほど声を上げたのは真ん中の金髪の生徒だった。

 見るからに、同じ受験者の様だが……。



 その発言に、人だかりは講義すると思ったが、全員何か怖がっているようで反論はしない。

 

 

「なにあれ?」

「あれはねユウリ……」


 リアが何か悲し気に説明しようとした矢先。


「お前らに損な権利はないだろう!!」


 一人の生徒が剣を抜き飛び出した。


「無礼者め!! ウインドエッジッ!!」

「あふっ……」


 二人の間にさほど距離はない。

 せいぜい数歩で、斬りこむことができる距離だ。

 なら先に抜いた方が早いはず。

 

 であるはずなのに。

 

 

「キャあああああ!!」

「うわあああああ!!」



 飛び出した生徒の腕から鮮血が飛び、剣を落とし膝を着くと悲鳴が上が上がっていた。


 「はははっ!!平民如きが見もわきまえずにしゃしゃり出てくるのが悪いんだ!!」


 逃げるように広がる群衆。

 そうしてようやく、ユウリとリアに何が起きていたのかが見えた。

 その時には、既に膝を着く茶髪の生徒に更に剣を振り下ろそうとしている瞬間だった。

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