012:会合(かいごう)
012:会合
薄暗く、閉鎖された城の最上階で、円卓を囲むように7人の男女が顔を合わせていた。
その彼らは老若男女。
青年から老人まで、バラバラとした、一見なんのさってんもなさそうな面子だが、彼らはある一つのことについて議論をしていた。
老人「して、今年の新入生は」
最もこの中で、年を取り、地位の高そうな老人が問い。
その問に、ユウリの模擬戦に立ち会った教官が答えた。
教官「豊作だ。それもかなりと特殊な。まあ、此処にいる者が気に入るかどうかは別だが」
金髪の男「ええい!! もったえぶるな!! さっさと報告せんか!!」
教官「はて、シルヴェストルどのは結果を知っているのでは? なにせ、一番下の息子さんが無様にやられたのだからな」
金髪の男「そんなバカな話があるか!! 我ら貴族が、ただの田舎出身の平民如きに劣るなど」
黒髪の男「そうだ!! 平民ごときが魔法で貴族にまさる訳が無かろう。そんなことはあってならんのだ。
貴族とは素質、その存在そのものもが平民よりも上なのだ。
それが覆ることなど萎えりえない!!」
教官「ほう、お前は神にでもなったつもりか?」
黒髪の男「なんだと!! 無礼な!!」
老人「御託はよい!!」
口論を始めた面々に、部屋に怒号の声が響く。
老人「ウリアよ、新入生の成績表をシルヴェストルに。成績ごとにクラス決めだ。
平民がどれだけ力を持っていようが取り決めは取り決めだ、平民はB以上のクラスには配置しない」
教官「なっ!?」
驚愕し、苦い顔をするウリアと呼ばれた教官に数名の者は、それを嘲笑うかのように笑みと笑いを浮かべる。
老人「よいな」
教官「っ――承知した」
念を押されて、反論したところを止められ、ウリアは黙った。
老人「じゃが、気になることがあるのなら、お主が担当すればよい。平民の教員など誰もしとうないのだろう?」
その問にウリア以外が、あざ笑いないながら頷いた。
教官「――それも承知した」
冷静に返事をする中で、ウリアは自身の地位ばかり気にする貴族どもに呆れていた。
自分を本当に神とでも思っているのだかと。
平民を同じ人間などと思っていない。
学園も形だけで、常に貴族が優遇されている。
そんなことでは、いつか起きるであろう緊事に対応などできないと……。
そう思いながら、誰よりも先に席を外した。
▼




