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機嫌の悪い夕御飯

「美味しい!」

 カエデ達が住んでいる場所にある食堂に来たツミキとカエデ。美味しそうにご飯を頬張るツミキに対し、テンションの低いカエデ。二人の向かいに座っているミオリは無言で食べ続けていく

「カエデちゃん、いつもこんな美味しいご飯食べているの?」

「うん、まあ」

「いいなぁ……」

 二人の雰囲気に気づいているのか、いないのか、美味しいご飯にテンションが上がってくツミキ


「じゃあ、これから毎日こっちで食べる?」

「ルモカさん、それにゼフドさんも」

 三人に話しかけてきた二人。ミオリの隣に座って、ツミキにニコニコと話しかける

「いや、毎日は……」

 ルモカの話を断るツミキ。断られてもツミキを見て微笑むルモカ

「そう?残念。あなたが良ければ住んでも良かったのに」

「ルモカさん、なにを言って……」

 カエデが楽しそうに話すルモカを止めていると、突然ミオリが椅子の音をたて立ち上がった

「先に失礼させてもらう」

「ミオリさん……」

 カエデが止める前に食器を持ち席をたつミオリ。さっさと先に一人食堂から出ていってしまった




「ゴメンね、カエデちゃん。急に……」

 何だかんだとカエデの部屋に戻ってきて、結局ベットに並んで眠る二人。でも緊張からか二人とも夜は更けても眠れない様子

「こっちも何だかんだで、巻き込んでいるし……ごめんね」

 少し話したあと、気まずさから無言になる二人。でも、やっぱり眠れなくてカエデがツミキの方をちらりと見た

「それよりツミキ。今日、泊まって大丈夫?連絡とか……」

 と、話ながら少し体を横向きに動かしてツミキを見ると、動いたのに気づいたツミキも、カエデの方に体を動かす

「んー、大丈夫。一日くらいなら大丈夫だよ」

 ニコニコ笑い話返す。それでも不安そうなカエデを見て目をつぶり眠る体制に入ってく

「おやすみ、カエデちゃん」




「ミオリちゃん、どうしたの?」

 ツミキ達が眠りにつく頃、廊下にある窓から外を見て佇み、まだ機嫌の悪いミオリを見つけたルモカが話しかけていた 

「なぜ、あの子に無責任な事を言うのです?」

 隣に来たルモカを睨むミオリ。気にせずルモカは窓を背に微笑んでいる

「見ず知らずの子を巻き込みながら、ここに住めなど……」

 声を荒げるミオリに、二人のそばを歩いていた隊員達が、二人に注目しながら通りすぎていく

「まぁ、落ち着いて……」

「私は落ち着いています!」

 また叫び睨むミオリに、はぁ。とため息つくルモカ

「話は後で、今日はもう休みなさい」

 しばらく互い見つめあい動かずにいると、先に動いたのはミオリ

「……失礼します」

 そう一言話すと、自分の部屋へと戻ってくミオリ。その後ろ姿を見届けるルモカ。今度はふぅ。とため息ついていると後ろから話しかけられた

「どうした?」

 話しかけたのは、ちょうど通りかかったゼフド

「ミオリちゃんがね……」

 ルモカがそう話していると、いつの間にか見えなくなっていたミオリ。二人で大きめのため息をついたあと、ゼフドが持っていた資料をルモカに渡した

「そうか。それよりルモカ、気になることがあるのだが……」

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