表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エスケープ  作者: 明日奈 美奈
本編
3/33

希望

3章 「希望」

『痛ててっ。』

もう傷は痛くないはずなのに手は腹部を押さえる。

えっと、僕は死んだんだっけか?

そうそう、5人ぐらいの兵士に囲まれて腹をグサッと。

血の気が引くってあんな感じなんだ。


《あなたは死にました。

セイン=アルメリア。享年25歳。

故国アルメリア王国王子。》

天の声?に死亡宣告を受けて死亡が確定したようだ。

そりゃぁねぇ。あれだけ血の海になれば死にますよね。

ちなみに、死因は失血死でしょうか?

それとも、ショック死?


《後者のようです。》

ああ、どうも。

それで、僕はこれからの人生?余生?

違う、死後の生活はどうすれば良いのでしょう。

それとですね、僕の年齢は28ですよ。

最後まで妹についた嘘つき続けさせてください。

年齢詐称だと言うなら別ですが、もう、この年じゃ変わらないですよ。


《Yes,all right.》

(解りました。)

えっと、なぜ、外国語なのでしょうか?

そして、訳をつけるなら意味ないと思うのですが。

その言語知っているので、訳はいらないです。


《あなたの望みはなんですか?

3つまでなら、気分で叶えるかも知れませんよ。》

こっ、この神様、気まぐれなんだ。

だから、外国語を使ってみたりしてるんだ。

とりあえず、望みを。


『僕は妹が幸せになるところが見たい。』

笑った顔も泣いた顔もずっと、見守って来たんだ。

セイレーンの幸せが見たい。

手塩にかけて育ててこれからだったのに、死亡フラグが立って死んだんだから。

神様だって僕が幸せになるところを邪魔してくれたのだから。


《えー、あー、その件につきましては謝罪いたします。

ただ、私も忙しい身なのですよ。

死人や地上の死にかけの人間から望みを聞いて予算を決めて。

事務の仕事から、やっと神様見習いになったんです!》

あのぅ、号泣している?音が。

とりあえず、鼻水ぐらい拭いたらいかがでしょうか?

あれ、ですか?

最近、北の大きい町の領主の横領の謝罪会見があった、あれでしょうか?

神様、…。あっ、見習いなんでしたっけ?

とにかく、僕の処遇を決めていきましょうか。

ねっ?神様見習い。


《そんなに妹の幸せが見たきゃ、その過程も見てこい。

ついでに、セイレーンだっけ?

の、幸せのなかに生まれ変われや。》

えっ。それってひょっとして、セイレーンの子供に?ってことですか?

セイレーン、助かったんですか?

長生きするんですか?

幸せに子供にも恵まれるんですか?


《ごちゃごちゃ言わず、とっとと行きさらさんかい!かすっ!》

ドゴッ。鈍い音がして意識が薄れる。

もっと、丁寧に扱おうよ、ねぇ?

まっ、とにかく希望は叶えられた――――。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ