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おっさんミーツガール4

その後は子どもたちの寝かしつけが終わったトーマスも加わり、施設の消灯時間まで、しばし昔話に花を咲かせることになった。

「せやブラム、飴ちゃんやろ」

別れ際、ユキはそっと包みを握らせる。

「今度青空市に出店するときの新商品なんだー。ブラムは青空市は行けないでしょ?感想聞かせてねー」

「師匠もトーマスも、お元気で」

「明日来よってもええんやで〜」

別れを惜しむように、ブラムはゆっくりと施設の扉を閉めた。


(今日は濃い一日だったな。このまま狩りに行くのもちょっとしんどいし、一旦休むか)

ギルドの閉館時間の都合上、狩りは前日の内に済ませておくことが殆どだ。

家の中には年代物の魔導式冷凍庫があるが、最近動作に不安がある。魔力伝導用の魔法陣が大分薄くなっており、魔力を込める頻度も上がっている。

それはこの家を守る結界魔法の陣にも同様のことが言えた。

(お金が入ったと思ったらすぐ出ていこうとする。世知辛いな)

ため息つきつきドアを開けようとする。

(…誰か居るな)

気配察知に引っかかる反応は小さいものが一つ。匂いも嗅いでみたが、魔物とも人間とも微妙に異なる。

(脱走癖がある子どもは、確か亜人種と言っていたな。まさか俺、施設の扉を閉め忘れた?どうしよう…俺のせいで今頃施設が…)

顔から血の気が引くのを感じる。生唾をひとつ飲み込むと、ドアを開ける。誰もいない時には明かりを全て消しているので、中は当然真っ暗である。

しかしブラムには関係ない。長年住んでいることもそうだが、吸血鬼にとって暗闇は生涯にすらならない。

(どうしようどうしよう。落ち着かなきゃー、落ち着かなきゃー…。はっ。ゴブリンかもしれん。最近結界に魔力を込めるのサボってたからな…)

食堂を抜け、気配のする寝室に向かう。

二段ベッドのひとつ、すやすやと寝息を立てる子どもが一人。

(はい、脱走癖の子です!…いや、まだ断定は…)

よくよく見ると、肌は緑色で髪は白く、服はまるでボロキレをなんとなく結んだだけのように見える。足の裏は長いこと素足で生活していたことを示すように固く薄汚れている。ただ、その首には宝石の原石や獣の骨にただ穴を開けて紐を通したようなアクセサリーをつけている。

(ゴブリン…かも?しかし体つきが全然違うな。人間に近いと言うか…)

もっと近くで見ようとした、その時であった。

「ワレワレノ ヒメヲ カドワカシタノハ キサマカ」

(え?)

突然天井が割れ、巨体が降ってきたかと思うと、寝室の床を尽く踏み抜いた。

(qうぇえちゅいおp‼‼??)

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