起こせ、産業革命6
包帯騒動の一件から早数カ月。
あの一件でノムと双子の紡績職人はすっかり意気投合したらしく、お互いの工房に足繁く通うようになっていた。
「とうとうできたわよー!」
ある日ミネスは工房に到着するや否や、ズボンの留め具を徐に外し始めた。
「ままま待ってくださいミネスさん子どもの前ですよ!!」
「くどい!子どもじゃない、です。何でも見てやろうじゃないの‼です‼」
彼氏イナイ歴=年齢のアラサーにとって、例えキャラが無性別だとしても異性の半裸は心臓に悪い。
「これは!」
「そう、ノムさまの技術を応用した、パワードスーツの試作品よ‼」
「ほう。清浄魔法の陣をあしらうことでニオイ対策もバッチリ、土の魔石を練り込んだ糸を織り込むことで筋力アップも図れると…です?」
恐る恐るそちらを見る。
(ふ…ふんどしだー‼越中ふんどしキター‼‼)
「陣も書きやすいし、ポジショニングも決まりやすいの。もっと早くこの形にたどり着きたかったわ」
「うむ、付いてる者は色々と大変と聞くです」
何が付いてる、とは聞かない。異様な熱気を帯び始めた2人を尻目に、その場を後にする。
あの一件で、ギルドからは関わった冒険者や職人には金一封が手渡された。冒険者にとっては完全回復までの期間の生活費、職人にとっては研究開発支援という名目で。おかげで懐は温かい。
(口止め料って側面もありそうだけど…)
今日も青空市は賑わいを見せている。
食料品が主ではあるが、中には中古の武器や装備品を売っている者も居る。
(…キレイな大剣)
「おうお姉ちゃん、コレに興味あるのかい?ちょっと持ってみるか?」
腕が丸太のような男が「よっと」と気合を入れて持ち上げる。
「え、遠慮しておきます…」
「先日冒険者を引退した奴から譲り受けたんだが、なかなか買い手がつかなくてな。お、そこのオレンジ髪のお兄さん、君見どころがありそうだね」
(あのパワードふんどしがあれば、私でも…いやいやいや)
街は平和そのものだった。ただ、年若くして右手を失った冒険者の姿が、脳裏にこびりついて離れない。
(いつか会った時、どんな顔をすれば良いんだろ)
はい、出落ちキャラです。安易に出しちゃイケない世の中になりましたね。
彼らは一応オネエ言葉なだけで男色というわけじゃないです。むしろ無性、最強生物です。
この話のためだけにポジショニングについて調べました。一概にふんどしがジャストフィットというわけでもないようです。ふんどしユーザーの方、異論反論お待ちしております。今後の執筆に役立たせていただきます(粘ついた笑み)。
さて、色々キーワードとかキーマンっぽい人も出てきましたね。ここから先、あと増えそうな主要登場人物は5名くらいです。
設定が迷子にならないように、ちゃんと完走できるように、ゆるゆる頑張ってまいります。
引続きよろしくお願いいたします。




