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起こせ、産業革命3

普段は冒険者や商人で賑わう受付前の広間に職人たちが集結したのは、緊急放送が流れ始めてから2時間ほどであった。

職人たちの目の前には各ギルドの要職者達が居並ぶ。

職人ギルドからはギルドマスターのドワーフ、グレゴリーと、受付嬢の1人であるオニオン婦人。

商業ギルドからは副ギルドマスターのサーシャと、商人ですらあまり会うことのないとされる優男然とした男、ギルドマスターのレクター。

そして冒険者ギルドからは、副ギルドマスターのリリーと、冒険者出身のギルドマスター、【重装】ギルベルト。

「職人ギルド会員諸君、この度は招聘に応じていただき、感謝する」

開口一番がギルベルトであったことにどよめく職人たち。

「聞いてくれ。先程冒険者ギルドの調査員から伝令があった。クラウド大森林の調査に向かったギルド職員と護衛の冒険者数名が瀕死の重傷とのことだ。今回はギルド直下の依頼であり、通常クエストと異なり、ギルドで彼らの救命活動を責任を持って行うこととなった。間もなく負傷者達が森を抜けるとの報告も上がっている」

「要するに、俺らは負傷者の搬送を手伝えば良いんだな!」

筋骨隆々の大工たちが男臭い笑みを浮かべる。

「その通りだ。さすが話が早くて助かる。すぐに向かってくれ。今後の方針に関しては帰ってから話そう」

グレゴリーの言に頷き、すぐさま行動を開始する大工たち。

「次は付与魔術職人の皆さま。ありったけの布と触媒、光の魔石のご用意をしております。材料費は商業ギルドで負担いたします。速やかに回復魔法を付与した包帯を量産してください」

サーシャの凛とした声が響く。付与術師たちは同様の依頼を幾度か請け負っているため、その後の行動は心得ている。商業ギルドのカウンターで資材を受け取ると、それぞれの工房へと走っていった。

「確かに、回復魔法の術師を招聘するより理にかなってるです。回復魔法を使えるニンゲンも、1人が使える回数も決まってるですから。ただ…」

ノムは隣のカナデに聞こえるか聞こえないかの声量で呟く。

「その製法だと使い捨てだし、経年劣化もあるから保存できない…ですよね」

呟きに答えたのは今まで置物のように押し黙っていたレクター。

「その通り、です。付与魔術は手軽にできる半面、制約が多すぎるです。…もしや私が呼ばれたのって…」

「流石、王都随一の天才と呼ばれるだけのことはある。そうです、あなたには作っていただきますよ。【エルフの羽衣】を」

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