表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
98/104

97.

15禁です。


 時が止まった。とはこのことを言うんだ、と後になって思う。


 先ほどまで学校にいた、大嫌いなアイツと取り巻きたち。

 そして久しぶりに見るキミ。


 学校にきていないくせに、

 アイツたちと同じように制服を着ているキミのその姿は、

 見るに無残なものだった。

 乱れたキミの制服に、白い汚れが目立つスカート。

 汚らしい。そう思ってしまうほどに。




 そしてその奥では行為が行われているのを楽しそうに見つめる、

 数枚の札を握りしめている小太りで油ギッシュな男。


 ニタニタした顔を浮かべながら反対の手でタバコをふかしていたその男は、

 なぜだかパンツ一丁の下着姿で一人椅子の上に偉そうに座っていた。



 キミはまるで人形のようにされるがまま、

 死んだ魚の目を浮かべ、天井?いや、どこか遠くを見つめており、

 この部屋に入ったボクのことなど全く気が付いてはいなかった。


 

 ナニをしている?

 そんなの一目瞭然だった。



 でも噂だと思っていたし、本当にそうであったとは思ってもいなかった。



 胃の中で今日食べた昼食の残りが暴れだしはじめ、

 アイツたちのその乱れた格好に、下品な行為に反吐が出そうになる。


 ボクは今、目の前で起こっていることを理解することだけで精一杯だった。


 「おい、ボウズ」


 奥で腰かけていた男は煙草の煙をボクに吹き付けこう放った。


 「見学でも金とんぞ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ