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51.

 「わ~テレビで見た事ある風景!」

 「それって喜んでるの?」

 「普通にテンションは上がってんで!」


 久しぶりに嗅ぐこの排気ガスと煙草とゴミの臭い。

 ボクにとっては気が滅入るだけの出来事も、

 キミはとてもはしゃいで楽しんでいた。

 そんな眩しいキミの笑顔を見るだけで

 ボクは何となく気分が軽やかになり、明るい気持ちが芽生えてくる。


 「もっかい!もっかい!」


 何がそんなに気に入ったのかは分からないが、

 キミは何度もボクに笑顔で

 人差し指で”1”の数字を作り見せてくる。

 キミの注文にボクは真顔で頷き、

 人通りの多い交差点を無意味に何度も往復した。


 「今日はおらんな~DJポリス」

 「イベントじゃないのに、いるわけないだろ?」

 「でも、あれも少し観光化してきてるやんか」


 ニヤニヤと笑うキミにボクはため息をつく。


 「あそこは見ないの?」


 目の前の大きなショッピングセンターを指さしボクは聞く。

 確か女子は買い物が好きだったはず…。


 「いや、いい。興味ないし。自由に歩き回っている方が楽しい」


 キミのその答えにボクは少し肩透かしを食らった。



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