表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/104

48.

 「新幹線の中で食べたかってん」


 電車を乗り継いで、その後新幹線へのホームへと上がる。

 途中、お腹減った時の為に、とキミが大量の駅弁を購入する。


 「電車の中で、駅弁を食べるの憧れてたから。

  もしかしたら今日が最後かもしれへんし…」


 そう言って悩んで悩んで決められらなかった駅弁を大量に手にとって、

 ボクたちは自由席のホームへと並ぶ。


 「これ、持ってて」

 そう言って弁当を入れたビニール袋をボクに渡してくる。

 「自分で食べる分くらい持ちなよ」

 「分かってないなぁ」

 ボクの意見にキミは眉を下げて、残念そうな顔で見つめてくる。

 「自由席やから早いもんがちやんか」

 「??」

 「ウチがダッシュで二人分の席を確保すんねんから、

  アンタはそれを零さんようにに持ってくる係やん」


 ~♪~♪~♪~


 軽やかな音楽がホームに新幹線の到着を知らせる。

 ホームに新幹線が来たのと同時に、

 キミはその扉の中へと吸い込まれるように走っていった。



 「こっちこっち」

 ビニール袋を抱えて中に入ったボク。

 二人分の席を確保したキミが誇らしげに手を振っていたのを見て、

 少しこそばゆい思いを感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ