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第九話 ぶったい
「本当に、変な機械だ」
また少し時間がたち、瓦礫が地面を覆えるほど増えてきた。
足を止めた少年の目に映るのは、黒色の物体。
紅い瞳に映ったそれは、大きかった。
立方体と同じような色合いで、立方体とは違う模様。
「なにこれ?」
少女も、それを見上げた。
少女を縦に二つ重ねたよりも大きいぐらいだ。
「わかんない」
ただ、その物体はそこに立っていた。
切れたコードをその体に巻き付けながら。
「……これ、ドアかな?」
まじまじと見つめていた少年が、突起物に手を伸ばす。
くいっ、と引っ張るがびくともしなかった。
「固い……」
思わず引っ込めた少年の手は、なぜか黒くなっていた。




