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第二十話 あたたかさ2
「いや、いい加減離せよ」
数分間格闘を繰り広げるが、全然手を放そうとしない少女に強めに言った。
「ゆたんぽ!」
少女は必死に抵抗する。
「アレを持つとポケットにすら手を突っ込めないのが嫌なんだろ。正直に言えよ……持たせてやるから」
疲労を顔に滲ませながら手を振り払おうとし続ける。
「いーやーだー」
もう何度言ったかわからない言葉を口にした。
言い終わって何かに気づいたように手を叩こうとする。
が、手を開きかけた所で思いとどまった。
ちょっと不満げに言う。
「――あ、わかった。わたしがそのカバン持てばいいんだ」
「ん? 別にいいけど」
おとなしく手を解き、一度カバンを地面に置いて譲渡する。
「はい」
手を通して立ち上が――れない。
「……あ、うん。ごめん。無理」
「だろ、カバン置け」
ほっと力を抜いてしゅんとなってそこにカバンを置く。
よっとカバンを背負って少年は歩き出す。
「え?」
「……早く来いよ。おいてくぞ?」
ストーリー進めなきゃ




