分断。
再び歩き始めて2階に辿り着き、魔物を順調に倒し続けた。そして、また魔物が現れた。
「…またホプキンスル?いい加減にしてよもう!どんだけいんのよ此奴等!」
とクレイがぼやいたその時。
<<グォォォォォォッ!!!!!!>>
遠くから聞いたことが無いぐらいの声(むしろ叫び声)が聞こえた。
「…っ!?」
これには流石の終も顔を歪める。一方で叫び声はまだ続いている。
<<ォォォォォォ…>>
やがて叫び声が止んだとき、私達の前からは魔物が居なくなっていた。
(え?)
普通なら喜ばしい事だ。だが、何か違和感を感じる。
3人とも違和感を感じたらしく、クレイは辺りを見回し、鴻貴もナイフを手に握り、終はすぐ迎え打てるように刀を構えている。
そういう私も構えて攻撃できるようにしているのだが。
…と、その時だった。
「えっ…」
鴻貴の声がした。其方を見ると、通路が狭くなっている。
(…分断されたか)
どうやら2人は反対側にいるらしい。
「…ぉ…ぃ…」
どうやらそれ程厚い壁ではなかったが薄いわけでもなかったらしく、声が聞こえる。
「鴻貴!終!聞こえるか!?」
私が怒鳴ると終が「聞こえるぞ」と返してきた。
「いいか!?2人は其処から攻略していけ!!どっかで合流するはずだ!」
と私がもう一度怒鳴ると、今度は鴻貴が「了解!!」と返してきた。
私達はそれを確認すると、足を其処から進めて攻略を目指した。