81/143
閑話7:青の村(中編)
その後、大食い競争があったり、大食い競争があったり、大食い競争があったり・・・。
いったいどれだけの量が消費されたのだかわからないが、あの小さな体になぜ納まるのか不思議に思った。周りではどちらが勝つかなど賭けの対象にもなっていた。(今までの勝率のせいなのか小さいこの方が優勢なのは・・・。)
そんな平和を満喫しているときにソレは来た。
蝗害、それは食料の少ない地域にとって致命的な出来事。
不可避の発生から連続する、悪魔の行進。
そしてその黒い霞の向こうに、たたずむ小さな影がいた。
戦闘が始まった。
泣きながらたたずむ少年に対し、攻撃などしたくない。
だが、彼を止めるには、彼を倒すしかないのだ。
少年のためだと自分に言い訳をし、自分をだましながら行動する。
彼さえも、いつもの鮮やかな攻撃がなりを潜め、悲痛な顔をしていた。
小さな虫を散らしながら、攻撃する。
彼の攻撃は範囲が広い。
足元には虫の骸が砂のように降り積もっていった。