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極彩色の宴
141/143

35-5.あふれる色

自分の選んだ答え、それは、「両方選ぶ」


本能的に、本当に頭の、心のどこかで選んじゃいけないって感じました。

でも自分は欲張りなので、ひとつを選んじゃいけないなら、両方ともでいいよねと思いました。


そして。


きれいなヒトたちは微笑み、手に持った玉をかざしました。


全ての花が輝き、交じり合い、グレーに、そして、その色を破るように鮮やかな色が浮かびあがってきます。

白黒の世界からカラーの世界へ。


二人の玉から発せられた光はふたつの三角を描き、合わさります。

そしてその合わさった六芒星から扉が現れました。


その扉の向こうは、自分の懐かしい部屋です。


きれいなヒトたちが言います。

()ぶがいいと。


カバンの中に入った、召喚石が輝きます。

『残光:召喚石;幻獣を呼べる』

何を呼ぶんだ?と思っていたあれです。

お約束です。やってみましょう。


「残光」がひときわ輝き、砕けます。

そして代わりに居たのは、あの消えたはずのヒトたち。

ゆりかごにいた赤ちゃん。虫と居た少年、緑のおばあちゃん、黄色のピエロに、橙の筋肉(マッチョ)なヒト、赤いお姉さん。そして、クライくん。


きらきら輝いて、クライ君以外のヒトは流れ星のように飛んでいきます。

「ありがとう」という言葉を残して。


言葉が出ません。

失ったはずのヒトたちです。

敵だったはずのヒトたちです。なのになんで?


久々に携帯(・・)を見ます。

幻獣にリストアップされていました。7人とも。

失ったヒトたちを取り戻したのですね。


扉は固定されました。

そう言って、きれいなヒトたちはその扉の両側にいつの間にか移動した玉座のような椅子に腰かけます。

クライ君は笑って、小さな虹色の水晶玉を渡します。

その玉の効果は

『暁:召喚石;幻獣を呼べる、扉の行き来ができる』

そして、彼は軽くトンと背中を押してくれました。


久しぶりの家です、目を開けると自室の天井が見えました。

床に転がっていたみたいです。


部屋の姿見の向こうで、クライ君が笑っています。

ああ、今度からは全部現実なんだな、と。

余りに現実離れした日常にめまいを覚えます。


ただ、


失うよりはずっといいと、そう思いました。

とりあえず完結です。

どの結末がお好みでしょうか?


さあ、直すぞ~。

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