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トリップ・アプリ  作者:
極彩色の宴
137/143

35-1.黒の花

足元の花が徐々に黒くなっていきます。

ささやきの様な声が広がり、耳にうるさいくらい響きます。

それなのに、何を言っているのか聞こえません。


花が大きくなり、背丈よりも高くなります。

花の向こうにいる二人の人。

白い人は再び目を閉じ、黒い人は立ち上がります。

今まで気づかなかった、彼女の手にある王杓?杖?それから、光が洩れます。

黒い光。


周りが黒で包まれ、花が覆いかぶさり、意識が途切れました。






気がつくとベッドの上でした。

知らない天井だ、とかやろうと思ったんですが、起きた事に気づいたとたん妹に抱き付かれました。

何がなんだか分からないのですが、自分は1週間ほど倒れていたそうです。

新しい携帯を買った日から。

他にも何人も同じような症状で入院している人がいて、起きないかと思ったと、ひどく泣かれました。


今、携帯を見てもあのアプリは入っていません。


夢だったのでしょうか?


ただ、


ゲームの合間に戻ってきたときに書いたメールや、日記。

そのほか細々したもの。

倒れていたはずなのに、存在します。


あのゲームは何だったのでしょうか。


思い出すのは仲間でも、イベントでもなく、最後に見た黒い花。

その隙間から見た黒いヒト。

そしてその微笑み。


もう一度と誘われたら、また行ってしまうかもしれません。

そうしたら、今度は帰ってこれるのでしょうか。

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