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閑話9:侵食される現実
ゲームをやり始めてから、何か変だ。
何もかもが、現実感がない。
ふわふわと、霞んで見える。
日常生活はこんなに退屈なものだったか?
家族とはこんなに会話がなかったか?
すべてが味気なく感じる。
何かを不思議に思ったが、次の瞬間にはそれを忘れている。
なんとなくもやもやとした不快感。
ああ、今話したのは誰だっけ?
家族の顔さえ、霧の向こう側のように霞んでいる。
こんな顔だったっけ?
ああ、早く仮想現実の中に帰りたい。
青の大地終了です。次章再開は今月中旬から下旬あたりの予定です。
前回のまとめがごっちゃになっているので、直そうという無駄な抵抗はやめて早めにまとめます。
残り後2章ほど。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。