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26:私?!

「ちょっとお母さん!どういう事?!

 そんな事聞いてないんだけど!教えて貰ってもないんだけど!」


気持ちを落ち着かせるためにお茶を飲んでいたら椿ちゃんが慌てて駆け込んで来た。

騒々しい・・・


「どういう事もなにも手紙に書いた通りだよ。

 椿ちゃんならお城に居た時に何か聞いてるかと思って」

「なーんにも聞いてないよ!チップさんからも聞いてないし!」

「そっかぁ、これ私達の場合はどうなんだろうね。

 従来通りの100なのか、こっちの世界に合わせて300になってるのか」

「私達の場合神様とかによって転生や転移って訳じゃないから

 寿命は元の世界のままだと思うんだよねぇ」

「だよねぇ、桜ちゃんの方は何か聞いてたりするかなぁ。

 ほら、桜ちゃんは王族と婚約な訳だし」

「どうだろう。そのうち返事が来るんじゃないかなぁ。

 そっか、お城になら過去の聖女(転移者)の記録があるんじゃない?

 それに何か書いてあるんじゃないかな」

「なるほど、じゃあ桜ちゃんに確かめて貰おうか」

「じゃぁ桜には私が手紙出しておくね」

「うん、よろしく。

 後ね、どんなに慌てていてももう少し静かにドアの開け閉めはしようか」

「あ・・・ えへへへ、ごめんなさい」


お茶を飲み終わると椿ちゃんは帰って行き、チップさんにも何か知らないか聞いてみると言っていた。

私も一応リコさんやデイルくんに聞いてみようと思う。



デイルくんが作ってくれた夕飯はラムチョップの香草焼きとかぼちゃのスープだった。

作り方はアマンダさんに教えて貰ったのだそうで、メモ書きを見ながら作ったらしい。


「口に合えばいいのですけど」

「凄くいい匂い。焼き目もいい感じだし」


いただきますと早速食べてみる。

表面はカリッと香ばしく、中はじゅわっとジューシーで香草の匂いもふわっとしていてお肉の味を引き立てている。


「味付けもいい感じだし、凄く美味しいよ」

「そう言って貰えて良かったです」


折角なので2人で頂き物の杏酒を少し飲む事にした。

甘くて飲みやすいのだけど、意外と度数は高いので要注意だ。


「実は、折り入って話があったんです」

「どうしたの?」

「実家から見合いの話がありまして

 とっとと身を固めて家を継げと言われてしまいました」

「お見合いかぁ。家を継ぐって事はデイルくんは長男?」

「いえ、僕は次男なんですよ。

 兄が家を継ぐのだとばかり思っていたんですけどね。

 お見合いはいやだと逃げ出したらしいんです」

「ぶはっ 逃げるなや。

 それ相手に失礼だろ、会った上で理由をちゃんと話して断るべきだろ」

「そうなんですよね・・・

 僕が尻拭いする事になってしまいました」

「うわぁ、お見合いっていつなの?」

「明日です」

「ぐほっ 明日?! 急だね」

「ええ、今朝手紙が届いて明日なんです」

「大丈夫なの?家は近いの?間に合うの?」

「家はまぁ近いので大丈夫なんですけど・・・

 僕には心に決めた相手が居るのでお断りして来ようかと思ってます」

「そっかそっか。心に決めた相手が居るならお見合いとかしてもね?

 ご両親には伝えていなかったの?」

「その・・・ まだ本人にも伝えていなくて」

「ぇぇ、伝えてないの?

 いやいや、まずはデイルくんの気持ちを伝えないと!

 それからでしょ、ご両親やお見合い相手に話すのは」

「ですよね・・・

 よし、今から伝えようと思います!」

「今から?! この時間に? 相手の家に迷惑かかるんじゃない?」

「いえ、たぶん大丈夫かと」

「そう? ならば男らしく自分の気持ちをどどんとぶつけてらっしゃい!」

「はい! 好きですキクノさん!」

「よし、その勢い・・・  って、ええぇぇ。私?!」

「はい、キクノさんが僕の想い人です」

「マジかー! 私だったかぁ」


きっとお酒に酔っていたせいもあるんだと思う。

その後は2人して真っ赤になってしまった。


「えーっとね、デイルくん。

 気持ちは嬉しいのだけど、その前に気になる事があってね?」

「気になる事ですか?」

「うん、寿命に関する事なんだけどね。

 どうも私達の世界とこの世界では寿命にかなりの差があるみたいなんだ」


説明してこれまでの聖女とか異世界人についてそういった寿命についての記録が残ってないか聞いてみた。

デイルくんは少し考えて、王立図書館になら文献があるかもしれないと思い出したようだ。

ならば明日2人で行って調べてみる事になったのだけど・・・

いつのまにやらリコさんとスカイラーさんまでテーブルに座っていて一緒に行く事になってしまった。

2人も来るって仕事はよ・・・


リコさんとスカイラーさんはデイルくんに頼まれて同席するのを遠慮していたのだと言っていた。

可愛い弟分の告白だからと大人しくしていたのだけど、なにやら私達が深刻そうな顔になっていたからと心配になって出てきたらしい。

いやさ、それってずっと覗き見してたって事よね? 悪趣味だな・・・


「王立図書館で聖女や異世界人についての文献を調べればよいのだな?」

「調べてどうする、というか何を知りたい?」

「ん? そこ分からないで一緒に行くって言ってたの?」

「んむ、たまには私達にも息抜きは必要だからな」

「最近デイルばかりがキクノと一緒に居てずるいじゃないか」

「ずるいってあのね・・・」


2人にもこの世界と元の世界では寿命に差がある事を伝えて私や椿ちゃんたちがどうなるのか、以前の聖女や異世界人はどうだったのかを調べたいのだと説明した。

2人はそんなに差があるのかと不思議そうだったが、この世界の約1/3しかないよと言ったら驚いていた。

そうだよね。今まで気にもしてなかったから自分の感覚に当てはめて考えてたもんね。

きっと同じ25だとしても感覚としては大分違うんだろうなぁ。

調べてみて何か解るといいんだけどな。

少し短めですが、区切りがよいので・・・

読んで下さりありがとうございます。

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