運命
「なんだよ〜あんたもドヤ顔してんじゃん。」
ドヤ顔しちゃうよ。
「なんでかね〜」
まあ、それは、
『運命の人』 的な?
「なるほど。」
いやーそれが、実は僕にもよくわかってなくて...
え、今なるほどって言った?
「そう。わかった。」
なんだよ〜ひと言でわかるわけないでしょ...。
「その本ね。」
そうそう!
この本の通りに歩いていたらハンナに会ったってだけ。
ほら。
え?
なんで僕それ知ってるんだ?
なんでこの本持ってるの?
んーわからん...。僕は...
「そもそもね、あなたがここにいる時点で普通じゃないの。」
ん...なんで?
「防御陣を張っているはずだからね。この付近は。
一般人は入れないようになってるの。」
え、僕一般人だけど。
「何かがあるから入って来れたってわけでしょ?」
確かに...
だからハンナは最初僕を見た時から、なにやら訳ありげな顔をしていたのか。
じゃあこの本がその何かを...?
「そうだと思う。見せて。」
僕はテーブルに置いてある本を差し出した。
どうやらここに来るまでずっと手に持っていたらしい。
他のことに集中しすぎて気づかなかった。
「んー。
これはね、私が昔作った本でね、
遮断書っていうんだよ。」
へえー...
...ん?
ハンナが作った?!
「そう。
昔、すっごく厄介な魔法使いがいてねー。
そいつから逃げるために作ったんだよ。
それは、相手の開心魔法とか捜査魔法とかを断ち切る本。」
なんか悪いことでもしたんすか…
「いやいや、そんなわけ!
ちょーっと気になる書籍を借りただけよー…」
いやそれダメなやつじゃない?
「大丈夫だって〜。
問題はそこじゃないんだよ。
書籍を借りたことで、少し相手の興味を引いてしまったみたいでね、
私の秘密をすこしなんというか…
まあとりあえずいいの。」
そうなんだ...
悪いことしてないならいいか...。
じゃあなんでそんな本が僕の元に…?
「なんでだろうね〜...。私が落としたのを誰かが意図的に渡したとか、魔法が導いたとかかな。
えー...僕は誰にも渡されてないから、魔法に導かれたってこと…?
「そうかもね。私にもよくわかんないけど、私の魔力を込めた本だからね。
何かが起きるのかも。
魔力がざわめくのは、大体未来になにか大きなことがある時だから。」
「え、つまりそれって、やばくない?」




