人外
「まず、あなたの名前は?」
すみれです。
「すみれちゃん?」
すみれくんです。
いつもみんなそうやって言うんです。
「可愛い名前だね。気に入った。
私は好きだけどな〜。」
そうですか。ありがとうございます。
「そう堅苦しく話さないの!
タメで行こう!タメで!
私の名前は聞かないの?」
え、あー。はい。名前は?
「素直でよろしい。
私の名前はハンナ。
漢字とかはないな。」
どっかで聞いたこと...あ...ないか...。
「まあいいよ。
それじゃあ始めるね。」
「実はね、私人間じゃないんだよ。
正確にいうと。」
え?そんなこと...ある...?
だとしても僕に言って良いはずないですよね...
「良いの。あんた多分あれだから。」
あれってなんですか...
「まあ良いよ。あとでわかる。」
「私はとにかく人間ではないことは確かなの。
悪魔?エルフ?妖精?
知らんけど。
お母さんはね、人間だった。まあ、もう顔も覚えてないんだけどね。数千年前の話だから。」
えちょ、何歳?もしかして...おばあさん?
「おばあさんは酷いでしょ。
よく見なさいよ〜このびゅーてぃふるな美女をっ!」
は、はい。
「分かればよし。
でね、お母さんはある日、私を身籠ったの。
でもお母さんには夫はいなかった。だから怖かったそうなの。このお腹の子は誰との子かって。
最後までお母さんにはわからなかった。
でもきちんと産んでくれたことは確かなの。
幼少期にそう言われて育ったことだけは覚えている。
まあそんなわけで不思議な子供が生まれた。
でも成長するにつれ、私には明らかに他人とは違うところがあったんだよ。」




