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朝露は日の光に照らされる 1

「やったね、ケーカちゃんまた同じクラスだね!」

「なんだよ今年は戸塚先生のクラスかよー。あの人黒板ちょっときたねーだけでキレるからなー」

「おっはよーねねっち! 今日もツインテ可愛いね!」




 学校生活というものは、得てして直線的だと言われている。


 青春というのは光陰のごとく過ぎ去り、のちのち悔やむ者もいれば、輝かしい思い出として語らう人もあろう。


 おれは絶対に後者を目指すね。理由? 言うまでもないだろう。そっちの方が楽しいからだ。


 おれはポケットに手を突っ込んで教室に向かうだけで、多くの生徒たちから視線を浴びる。「ねぇ見てみて、神崎くん五組なんだって!」「え嘘! アタシ隣のクラス~~~~! 悔しぃ~~~~!」「うわあの下は小学生、上は人妻までイケる日刊プレイボーイかよ! 死ね早漏短小野郎!」「うわあいつ今年はうちのクラスの女子何人食うのかな……。もう最悪……」などと、陰陽様々な意見が飛び交っている。うんまぁいつも通りと言いますか、平常運転と言いますか。


 ケド女子の前で早漏早漏言われるのはキツいのでやめて欲しい。勝手なイメージ押しつけられるのには慣れているつもりだが、おれは早漏じゃない……。


 思う。


 青春とはなんぞや、と。


 人それぞれに違うだろう。バスケットボール部のマネージャーとしてバスケ部を全国にデータと根性で押し上げる者もいれば、スマホ片手に友達と彼氏できたー? とファストフード店で語り合う者もいる。文芸部で静かに長門のように本のページをめくる奴もいれば、近所のボランティア活動に精を出す奴もいる。


 文字通り女遊びに精を出す奴もいるかも知れない。そんな奴いるのだろうか……? 


 しかしおれはそんな風に思われている。心外だ。


 さくらが吹雪のように舞い上がり校舎の中庭に吹き荒れる光景を、生徒たちは窓の縁から身を乗り出して眺めていた。新学期が始まろうとしているこの季節は、多種多様の人間関係が生まれる。


 新たな友達とくすぐったそうに笑みを浮かべながら桜の木を指さしている姿は、まるで青春の代名詞だ。


 この光景を切り取って写真に収めれば、きっと過ぎ去りし日々を思い出したいおじいちゃんおばあちゃんに高値で売れると思う。


 なぁんて現金なことを考えていると、おれの後ろから声が掛けられた。


 誰だ、と思って後ろを振り返ると、いかにも日本風美人ですといった容貌の女の子が、おれに「よっ」と手を挙げて挨拶してきた。


「えっと、誰だ?」

「ちょっとそれはないんじゃないかな。私たち知り合いだよね」

「はてさて。おれの記憶回路は曖昧なモノでしてな」

「はいはいそういうのいいから」


 呆れたように肩を叩いてくるのは、綾瀬恵。『めぐみ』じゃなくて『けい』と読む。黒くて長くて艶めかしい髪はポニーテールに結わえられ、これぞ日本人ですと外国に紹介したくなるような見た目の女の子である。


 ちなみに所属部活動は弓道部である。まぁなんとイメージ通りなことか。


「さくら、きれいだね」

「んー、君の美貌にはかなわないよマイハニー」

「ちょっと鳥肌立ったから先教室行ってるね」

「いや冗談冗談。冗談だってば!」


 おれは本気で教室に入ってしまいそうになる恵を引き留めた。


「まったくしょうがないんだから。あなたはそうやって冗談ばっかり言ってるから、変な噂が立っちゃうんじゃないのかな。そ、そーろー? ごめんその意味はわかんないけど」

「言わなくていいから! おれ違う! とりあえず違うって言っとく」

「まーまー、アタシは気にしないよ。ケドあんまり色んな女の子にちょっかいかけちゃダメだよ?」

「なんでおれ心配されてるんですかねぇ……。手は出してないと思うんだが」

「そういう思わせぶりなところじゃないかな。まぁとにかく、今年は大人しく過ごしててね」

「おれいっつも大人しいよな……?」


 などと不毛な会話を交わす。このようなくだらない会話も、あとから思い返せば宝石のように輝いて見えるのだろう。不思議だ。




「おっはよーみんな! 今日も元気か!?」


 おれは勢いよく挨拶した。


 しーん、と教室中が静まりかえる。ちょっとちょっと、もうちょっと誰か返事してくれてもいいんじゃないですかね。


 おれは半ば泣きたい気持ちで自分の机に行くと、とととっと男子二人組がやって来た。



「よっ! いきなりだだ滑りとか笑えねージョークだな!」


 おれの肩をぼんと叩いてきた。いてーな、とおれは苦笑する。


 茶髪のスポーツ刈りでいかにもバスケットボール部ですと言わんばかりの高身長。百八十センチはある大男である。


 彼の名前は八王子健。バスケットボール部のエースであり、おれは去年こいつと同じクラスだった。


 

「なんだなんだ、また一緒のクラスか。お前と一緒のクラスなんて、今年はいったいどれくらい事件が起きるんだろうなぁ?」

「はぁ!? なっ、なんだと! おれが事件を起こしやすいタイプに見えるってのかよ!」

「いやあなた去年ちょいと暴力沙汰起こしたじゃないですか……。いやだな、忘れたとは言わせませんぜ」

「あ、あれは練習に来ねーせんぱいにむかついたからだ」


 ふむ。健にしては真っ当な理由である。たしかにそれは殴ってもいいかもしれない。


 最悪退学処分も検討されていたが、こいつのふだんの学校生活での行いが効を奏し、ぶじ停学処分となった。約一週間学校にこいつが来なかっただけで、教室はずいぶんと大人しくなったモノだ。


 と、そこに恵がやってくる。


「去年の体育祭じゃあ八王子君大活躍だったからね。今年も期待していいんじゃないかな」

「お、おう……! そうだろ! 期待しといてくれや! あれ、でも綾瀬去年は違うクラスだったろ?」

「体育祭は学校で行われるからね。そりゃ活躍くらいは見てたよ」

「そ、そうか……へへ、センキュな」

「にしてもよくその子が綾瀬だってわかったな?」


 おれがからかうように言うと、健は口ごもった。顔を赤くしている。


 こいつめちゃくちゃ分かりやすいな。


 まぁむりもない。綾瀬恵は学年でトップ4にはいるくらいの美少女なのだから。


 こっそり男子の間ではファンクラブがあるのだという。


 もちろんおれにもあるぜ! 女子の間でのファンクラブが。


 ……ごほん、などという戯れ言はよしとしよう。


 

「風太郎も健も今年一緒なんだな。嬉しいよ」


 と、おれたちの会話の間に縫うように入ってきた男が一人。


 黒髪の、男子にしては長めの髪型。いかにも女子ウケしそうな彫りの深い顔。去年の秋くらいからサッカー部の副キャプテンに任命された、超絶イケメン。


 雨崎颯太である。こいつはおれの次くらいにモテる男だ。おれの次に! はいここ大事。


 

「それと綾瀬さん、初めまして。今年一年よろしく頼むよ」

「うん。えっと雨崎クンだよね、よろしく」


 二人がっちり握手をする。颯太はさらっと自己紹介したあとに右手を差し出したのだ。なんていう爽やかスマイルなのだろう。


 その笑顔で女子の数百人は虜にしてきたらしいぜ。


 おれは教室をチラリと見渡した。


 なるほどなぁ。多種多様な人間がいる。


 教科書を並べ替える振りをしてぼっちじゃないアピールをする男子生徒、黙々と本を読み進める少女。


 どこかのグループに入ろうとしているちょっとギャル目な女の子に、派手なメイクを施した女子の集団。


 おれらほどは目立たないものの、運動部男子だけで固まってるところもある。


 クラス替えってのはやっぱり面白いもんだ。


 去年違うクラスだった奴らが、またシャッフルされるだけでこんなにも様相を変えるんだから。


「でさー、体育館の天井に挟まったボールあんだろ! あれ取るために必死でバレーボール打ち上げるんだけど、今度はバレーボールが天井に挟まってさ!」

「……くっ、くくっ………………なにそれ超面白いね……」


 健の笑い話に恵が乗る。なかなかに打ち解けたみたいだ。


 うちの学校は進学校だが、文理選択自体は高校の三年生になってからだ。早く文理選択させろよ、という声もあるにはあるだろうが、そういう意識高い系の人々は、学校の授業ではなく学外で学びを深めているので、意外と文句を言っている輩は少ない。


 クラスは全部で七組ある。


 おれたちはそのうちの五組に配属された。


 あまり学校の裏の話を推測で語るのもどうかと思うが、クラス替えって言うのは意外と教師によって恣意的に行われる。


 たとえば、問題児は怖い先生が担任するクラスに配属されるのは昭和時代からの王道だ。


 現代の学校では、やはり陽キャ陰キャの区別は、暗黙のうちに成されている。


 クラスを引っ張っていけそうな人間、そうでない人間に、生徒には伝えないが分けている。


 おれたちは明らかに前者だ。去年もそうだった。


 おれは去年クラス委員長を任され、たいへん素晴らしいクラスに育て上げることができた。ちょっと抜けのある担任教師以上に仕事したんじゃないかと思えるくらいに。


 おれはクラスのメンツをもう一度見渡す。やはりクセのある人間が多いな……なんてことはなく、なんか平凡だな、と呟いてしまうくらいに普通の教室だった。


 まぁたしかにふつうが一番って言葉もあるくらいだが、学校生活なんだから刺激が多い方が楽しいに決まっている。


 ある意味では勉学に集中しやすいクラスとも言えるが、おれはもうちょっとこのクラスを派手にしてやりたい。



『せいしゅんは やりすぎくらいが ちょうどいい』



「あははっ! 風太郎なんだその句は! 辞世の句か!?」

「風太郎くんもたまにぼけるよね……。なんかちゃんとした人かと思ってたけど、なんか最近ものすごい残念な人なんだなとかも思い始めてる」

「あれ……、おかしいな。おれの渾身の一句だったんだけどな」


 おれは頭を掻いた。しかしおれの句はクラスのみんなが聞いていたらしく、「なにそれ、うける」とか「あの人神崎くんじゃない? ああいう人なんだ……!」とか声が上がり始める。


 おれはよし、とうなずいた。これでクラスの空気はだいたいおれたちのグループが掌握したも同然だ。

 こうなればあとはおれたちが引っ張っていける。


 おれたちの頑張りが、このクラスを左右する。


 おれはべつに陰の実力者を気取るつもりはない。むしろ青春バンザイの旗を掲げて、前に突っ走るくらいがちょうどいいと思ってる。


 そっちの方が楽しいしな。



「おっっはよーーーーーふーたろー! 元気してた!? ねぇねぇ聞いて聞いて! アタシ今日ヘアアイロンしようと思ってプラグコンセントに差し込んだらさ、めっちゃバチってきて! やばくね!? まぁけっきょくなにも起こらずにすんだんだけど」


 めっちゃ元気よく教室に入ってきて、いきなりおれたちに向かってガトリングのようにしゃべり出したこの子は、名前を楠木涼花という。


 金髪の超絶ど天然ギャルであり、みんなからは『学園の女王様』と呼ばれている。耳にはそれ取ったらどうなんの? ってくらいピアスがついていて、一時期ヤンキー娘と間違われたくらいだ。


 だが性格自体はかなり温厚……というか天然でしかも陰キャにも優しいので、まぁ勘違い男子諸君が続出する。


 その証拠に、いきなり今日会って初めて、涼花はおれにボディータッチをかましてきた。速い。おれじゃなきゃ見逃しちまうぜ!


「風太郎! なんか痩せた!? 春休み終わってめっちゃ痩せた!?」

「痩せてない。だが運動自体は欠かさずやっていたから、もしかしたら筋肉がついたのかも知れないな」

「いいーなーーー! アタシも痩せたい! どうやって痩せたのか教えて欲しい~~~!」


 涼花はおれの机にもたれかかるようにして、ぐだった。


「楠木涼花さんだよね。アタシ綾瀬恵っていうんだ。今年一年よろしくね」

「うん! アタシは楠木涼花って言うんだ! よろしくね恵!」


 女子同士ってどうしてこんなに仲良くなるのが早いんだろうか。まあいいことだとは思うけどな。こればかりはおれでなくても見逃してしまう。


 おれたちはそれから、けたけたからりとくだらない話に花を咲かせた。なんというか、朝のこのホームルーム前の時間って、すごく楽しかったりする。


 朝というのは基本的にテンションが落ちがちだが、涼花がいるとやけにそれを感じさせない。


 なるほど、涼花の体内時計はかなりネジが緩んでいるのか……


 

 などと考えていると、野球帽を被った一人の少女が慌てて教室に駆け込んできた。


 彼女は野球部員……というわけではなく、野球部のマネージャーだ。


「送れたわ。ふひーつかれたつかれた。ありゃ、なんだみんなも一緒のクラスなのか。今年もよろしくねー」


 首からタオルを提げて、うちわでぱったぱったと首筋を仰ぐ少女。


 黒髪ロングの髪の毛は一部がその首に張り付いてやたら扇情的だ。クールビューティーの代表格とも名高い彼女の名は、一ノ瀬アリス。


 去年もおんなじクラスだった。というか去年度からあんまりグループのメンツが変わってないように思える。


 

 新規で入ってきたのは恵くらいか。しかし恵も、アリスとかとはもともと仲良かったから、実質イツメンというところだろう。


 時刻は八時三十八分。それまでおれたちは雑談して盛り上がっていたのだが、次の瞬間慌てた様子でアラサー女性教師が入ってきた。



「お前ら張り切ってるか? はっは! あたしは去年も結婚できなかったぞ! 笑え!」


 笑えないジョークを飛ばしてきたのは、アラサー女性教師戸塚先生である。名前は綾香。戸塚綾香先生だ。歌がうまそうな名前だが、そうでもない。


 茶色のロングヘアーであり、独身女性にしては美人だが、性格に難があるために結婚できない。ちなみにタバコを吸う。タバコ止めればいいのに……。



 するとチャイムが鳴った。チャイムが鳴っちゃいむ。


「ようしチャイム鳴ったな! 朝のホームルームは一限とくっつけて行うぞ! ちなみにアタシはこう見えてもくっつく男がいない! ははは! ドウダお前ら! 大爆笑だろ!」


「先生誰も笑えないですよ……」と颯太の突っ込みが入った。


 あまりにも冷静な突っ込みだったので、教室がどっと笑いに包まれる。


「せ、せんせーまだ独身ってことに悩んでんのかよ! おもしれー」

「おい八王子。貴様笑ったな! その心笑ってるな! お前は減点三点だ!」

「げ、減点って難だよ!」

「十点溜まると廊下で一授業分たってもらう」

「先生それ今じゃ大問題よ。せめて雑巾掛けくらいにしとけば?」


 最後にツッコミを入れたのはアリスだった。この少女は可憐なバラのようにとげのある発言をする。


「ごっほん。まぁくだらない話はさておいてだ。これから新しい年度を始めるに当たって、決めておかないとならないことがある。よしっ、じゃあ八王子。なんだか言ってみろ」

「お、おれかぁ!? えっと、先生の給料とか?」


 これまた湧いた。なかなかに言い答えだぞ健。ちなみに先生の給料のうち、三割ほどがマッチングアプリで出会った男との食事代に消える。そのあとのデートでなにをしているかは、みんなの想像にお任せするぞ!


「ふむぅ、なるほど。たしかに私の給料は、ベテラン教師に比べて低い。しかしなんでだろうな。ベテラン教師より働いてる気がするのは……」

「先生泣いちゃダメよ。世の中の理不尽なんて、そこらじゅうに転がっているのだから。だから我慢しなさい。女である以上、社会に適応して行くにはそれ相応の覚悟が必要なモノよ」


 アリスの発言に、女子生徒の多くが拍手を送った。


 めちゃくちゃアリスは女の子に人気がある。ちなみに去年の文化祭でミスターコンテストがあったんだが、一位がおれで、二位が颯太。そして三位がなぜかアリスだった。


 どないこっちゃ。


「お前はいったいいくつなんだ……。もうちょっと子どもらしくしてくれた方が、先生としては嬉しいのだがな。――ごほん、話を戻そう。

 今年度を始めるにあたり、委員会を決めなければならない。一人ひとつ、委員会に所属してもらう形になる。

 だが今日すべて決めるのは難しい。そこでクラス委員長だけを決めたいと思う。男子女子各々一人ずつ。

 あー、誰かやりたい人ー?」


 おれはしばらく様子を見る。するととある女子の手が上がった。


「あたしやりたいっ!」


 もちろんというか、涼花の手だ。


「ほう。去年に引き続きやってくれるのか? では男子のほう?」


 おれはゆっくりと手を挙げた。


「やはりお前か! お前がやってくれるのだな神崎! 私はお前に惚れそうだ!」


 なんて茶番なのだろう……。おれは盛大にツッコミを入れてやりたい気分だったが、話がこじれるよりかは、おれがとりあえず挙げといた方がいいだろう。


 仕事って言うのは、やりたい奴がやるのではなく、能力のある奴がやるべきだ。


 まぁ令和に入ってから、というか平成からか。生徒の積極性って言うのは年々低下傾向にある。


 どうせおれたちが挙げなかったら、誰も挙げなかっただろう。


「神崎、お願いできるか?」

「モチのロンですよ。えぇっとみなさん、反論がある方はいらっしゃいませんかー?」


 おれは席を立って、一応聞いた。反論のある方はいなさそうだ。


 まぁ当然の結果だな。やりたい人がいたら譲ってやってもいいが……いねーんだもん。おれが成り行きでやる形だろう。


 それにおれが委員長になった方が、色々とこのクラスの舵取りをできるからな。陽キャの特権って奴だ。


 もちろん、べつに悪いようにはしない。みんなで楽しくできるクラスを、できる限りで作り上げる。


「よしっ! じゃあ神崎! お前にこのあとの進行は任せた! あとはもろもろの委員会決めとかやってくれ!」

「えぇ今日決めなくてもよかったんじゃないの!? 先生ちょっと待ってよ! おれの能力じゃむりですよぅ」

「なぁにをほざいとるかキミは。キミの能力なら、委員会どころか生徒全員の将来だって決められるだろうに」


 むりだよ。おれにそんな能力はないっての。


 はぁやれやれだ。担任教師はそれからゆっくりとした足取りで、窓の外を眺め始めた。


「やたら今日は空が青いな!」


 あんたは子どもか。おれはそう突っ込んでやりたかったが、突っ込む時間があるのなら、とっとと委員会を決めてしまった方がいいだろう。


 司会、おれ。書記、涼花で委員会決めが行われた。

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