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実話怪談記録帳  作者: 畑 実留
1/5

正座

思い出した順に書いているため、時系列バラバラで気持ち悪いかもしれませんが、一種の怪談的な現象と思っていただけると、溜飲が下がるかもしれません。


初めて「怖い」と、感じた体験です。

小学3年生の頃、深夜にフッと目を覚ました時でした。


高校生になるまで、自分の部屋を持たせてもらえなかった私は、1階の和室で母と弟と私の3人で川の字になって寝ていました。

その日も、3人で川の字になって寝ている時でした。

私はブルっと、寒気で目が覚めました。


『寒い・・・』


そう思いながら体を起こした私は、なぜ寒いの分かりました。

掛布団を被っていなかったからです。


『布団被り忘れた』


どうりで寒いわけだ。と、納得した私は、掛布団を掴み再び眠ろうとした時でした。


『誰かが私を見ている』


掛布団に手を掛けたまま止まる私を、誰かがジッと見ている。

その視線の先へと私は目を向けました。

風通しをよくするために、リビングと和室を隔ている襖をほっそりと開けている空間に、黒い人影が正座をしていました。

顔も、性別も、表情も、まったくわからない存在が、隙間から私を見ていました。

急な存在に、しばらくその黒い影を見ていた私。

一瞬泥棒かと思ったのですが、違う、と思いました。

何故なら、その雰囲気が父と似ていたからです。背格好もどことなく父を思わせる存在でした。


『お父さん?』


そう声を掛けようと口を開きかけたのですが、体の奥から恐怖心が湧いてきました。


『違う・・・お父さんじゃない』


私は、私を見ている存在から、そっと目を逸らしました。

2階から、父の大きないびきが聞こえる。

父は2階で寝ている。なら、私を見ている存在は?

怖くて掛布団を離した私は、そのまま横になったのですが、何も体に掛けていないからか、寒気が収まらない。無視して寝たかったのですが、眠れないほど寒い。


『せーのっ!』


と、心の中で勢いをつけると、掛布団をサッと掴み、体を丸めて意識しないように眠りにつきました。

朝になり、母に話したのですが「本当にお父さんなんじゃない?」と、信じてくれませんでした。友人や担任の先生にも話したのですが、茶化されて終わってしまいました。

あれ以来、その影は現れていません。


投稿方法がわからず、一度消去してやり直しています。誰にも見られずひっそり作業できたので一安心です。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。少しでも恐怖をお裾分けできたら大成功です☆


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