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幼女と僕  作者: トマト嫌い
3/3

幼女と名前

謝罪です。

全国の佐藤さん並びに太郎さん及び佐藤太郎さん。

誠に申し訳ございませんでした。

いつも通り適当なお話をしている途中でふと気がつく。


(あれ、この子の名前知らないよな…?)


「ねえねえ」


「なんですか?おにーさん」


「名前なんて言うの?」


「…ごめんなさい、ロリコンの不審者さんに言う個人情報は持ち合わせていないのです」


「いやいやいやいや?ロリコンじゃないし不審者じゃないよ!!」


「ふふ、嘘ですよ!!私の名前はかわ…じゃなくて、名前を聞く前に名乗るのが礼儀なのです!!」


「あ、ああ、うん確かに」


(じゃあ、なんで言おうとしたんだろう)


「僕は佐藤 太郎だよ」


「っぷ」


「あ!!今、笑ったね!!」


「し、失礼しました……ふふ」


「まだ笑ってる!!確かにこの名前はおかしいと思うよ!!僕も!!僕の親がなんでこんな名前をつけたか分かる????」


「…ちょっと見当もつきませんね…ふふ」


「めんどくさいからだよ!!!」


「それは…ふふ」


「こんちきしょう!!!」


「あっ!分かりました!!そんな名前だから身長も顔も平均的なんですね!!」


グサッ


「恐らく成績も平均的なのでしょう!!」


グサグサッ


「名前に肉体や精神がひかれるって言うのは本当なんですね!!」


グサグサグサッ


「実はいじめという名前の勘違いもそれを意識しすぎただったり!!ってあれ?おにーさんどうしたんですか?まるで、小さな女の子に心を言葉のナイフで何度も刺されたような顔をして」


(まさにその通りだよ…ええい、こうなったらこの子の名前を聞いてそれに関してなにかからかってやる)


「き、君の名前は?」


「あれ言ってなかったですか?」


(君が名前をいえって言うからこうなったんでしょうが…僕の心はもうズタボロだよ、ライフはゼロだよ、もうダイレクトアタックしなくてもいいよ…)


「私の名前はかわ…いい幼女ちゃんです!!」


「はぁ…」


(名前を聞くのは諦めよう…)


「ところで佐藤 太郎さん」


「頼むからおにーさんにしてくれほんとにまじで、」


「では、佐藤 太郎さんも私のことを名前で呼んでもいいですよ!!」


「え?教えてよじゃあ」


「おしえたではありませんか!!」


「可愛い幼女ちゃんさん?」


「この人私のことを可愛い幼女ちゃんって言ってますーーーー!!!!」


「ちょっ」


近くに誰もいなかったのか警察は来なかったが、その後しばらく、僕は可愛い幼女ちゃんに佐藤太郎さんと呼ばれたのだった。




全国の佐藤さん及びに太郎さん。本当に申し訳ございませんでした…


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