幼女とマフラー
これくらいの長さの物を投稿していこうと思うので(*¯ㅿ¯*)
あれ以来僕は暇があるとあの公園に行っている。そして小さなその姿を探せばその子はいつもあのベンチに居るのだ。
「あ、おにーさん!!!こんにちわ!!!」
「うん、こんにちは」
「お隣どーぞ!」
「じゃ、遠慮なく」
(うう、ベンチが冷たいな)
「最近はもう寒くなってきましたね!!」
「そうだね、もう11月だからね」
「実は寒かったのでマフラーを持ってきたのです!!」
「へぇ」
(僕もそろそろマフラーしようかな…ん?)
「ところでマフラーはしていないみたいだけれど?」
「いいのです!!おにーさんがきたのでおにーさんであったまります!!」
「え?」
スリスリ、ストンっ
「ちょっ!」
「えへへへっこれで温まりますね」
「確かに温かいけれども!!また、前みたいにはなりたくないよ?!」
「大丈夫です。素直に寒かったから暖をとっていたと言えばいいのです」
「ああ、確かに……?」
(いやダメだろ僕普通に考えろ)
「でも、くっついてもまだ寒いですね。でも、マフラーはひとつしかないし…そうだ!!!」
シュルッシュルシュルキュッ
「え?」
(ま、マフラー?)
「一緒に首に巻けば、万事オッケーー!!!」
「いや、OKじゃないから!!」
(あ、あれ?このマフラー取れないぞ?)
「ふっふっふっ」
「な、なにかしたの?」
「特殊な結び方をしたので私にしか外せません!!」
「そんな結び方一体どこで!!」
「おかーさんに教えて貰ったのです」
ドヤァ
(そんなドヤ顔されても…てか近い…いい匂いが…ダメだ僕、考えるな煩悩を捨てろ、相手は小さな女の子だ、戦って負けるような相手じゃない、でも小さな女の子と戦う僕って一体…?)
「手も寒いですね…そうだ!!ふぅ、ここに手を入れれば温かいです!」
「ポケットに手を入れないで貰えます????」
「ところでおにーさん」
(あ、スルーか…)
「なに?」
「学校には行けてますか?」
「うん…どうやらいじめだと思ってたのはこっちだけだったみたいでね、相手はいじめだと思ってなかったらしくて…まあ、それで謝ってもらってさ。それでまぁ、いいやって、それからはしっかりと学校に行けてるよ。別に友達がいないわけではなかったしね。」
「そーですか!!良かったですね!!」
「うん。…ありがとうね」
「はて?藪から棒になんでしょう?ハッ!まさかそうやって感謝の言葉を口にすることによって私の好感度を上げようとする恋愛策略??」
「はぁ…」
もちろんその後警察に声をかけられたのは言うまでもないことである。
「実はまた夢を見たのです」
「いいよもう…」