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サーティーン
退院。
ようやく我が家、というかまぁ学生寮に戻れると思うと。
やはり嬉しい事である。
あの後、未来人は一度も襲ってこなかったし。
瞬も、13も、誰も俺の所へは来なかった。
ぜひとも13には毎日でも来てほしかったが、一応彼女も未来人だから色々とあるのだろう。
俺は嬉々として家のドアを開ける。
開けた。
のだが。
目の前に広がるのは見覚えのある我が家ではなく。
散乱という表現が正しいだろうか、
衣服はあちらこちらに散らかっており。
シーツは破れ。
壁や天井には大きなひっかき傷のようなものが見られる。
一体。
誰が。
こんなことを。
って。
いうか。
「あれほど部屋を荒らすな、って注意しただろうが……13よぉ」
その13は。
部屋の中央。
食事用の小さなテーブルの上で。
仰向けになって。
眠るように。
死んでいた。