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「死んでしまったのは確かに手痛いが、別世界での楽しみを見付けられそうだからさし当たりトントンかな?・・・フフフッ・・・術式の収斂か・・・研究しがいがある題材だな・・・」
身体がないのは承知の上だが、何故か笑いが込み上げてくる。
マッドな気質は持ち合わせていないつもりではあったが、実際には内側に潜んでいたらしい。
単純に、俺の欲求を満たすレベルの題材が生前の世界では無かった為に表に出てこなかっただけであるらしい。
「・・・・・・コヤツヲ、アチラニオクッテホントウニイインジャロウカ?・・・・・・これこれ!取り敢えず考えに没頭するのは後にせい。これから、お主にあちらで生きていく為の身体を与えるでな?・・・注文は地球で生きていた頃の身体と同じスペックだったかの?」
最初に何か呟いていたようだが、気を取り直して、俺の要求を聞いてくる神。
しつこい様だが、身体の存在は無いが頷き返す。