1話 プロローグ
「仕事終わった、帰ったらゲームのレベリングしよー」
私は週末にあれこれやろうと考えながら帰宅していた。
そしてアパートの階段をスマホを見ながら登っているたら
「あっ・・・」
階段を踏み外しそこで意識が途切れた
「起きてください」
ぼんやりしていた意識が覚醒してきて目を開けると、白い空間に美しい女性が立っていた。
「桜川雪さんは異世界に転生することができます」
「そうなんですか・・・」
やる気なさげに返事をする。小説なんかで読んでいるので興味があるが実際行くとなると話が違ってくる。
「なんですか?今流行りの異世界転生ですよ」
なんか誇らしげに語ってくるので一応聞いてみることにした
「どんな世界なんですか」
「なんと恋する乙女の世界に転生です」
なんかすごく嫌な感じがする。恋する乙女は前にやっていた乙女ゲーだ、とりあえずもう少し聞いてみるか。
「へー、町娘かなんかに転生ですか?」
「違いますよ、喜んでください。公爵令嬢のティアナ・ローレンです」
うわっ、やはり嫌な予感の通り、悪役令嬢のティアナ・ローレンか。たしか学園で卒業パーティーで断罪され処刑される、うん無理やな処刑される為に転生とか。
「お断りします」
断りを入れると、目の前の女性は目に見えてうろたえ始めた
「えっ、今流行りの乙女ゲーで公爵令嬢だよ」
「断罪されて、処刑される為に悪役令嬢に転生するのは嫌です」
「やっと地球から転生できる人を連れてきたのに困ります」
「困ると言われても、私は処刑される為に転生するのは嫌です」
「それならば、シナリオの強制力を少なめにします。頑張れば断罪回避できるので転生してもらえませんか?」
「それでも嫌です」
「それならば、スキルを3つあげるのでどうでしょうか?」
「どんなスキルでもいいのでしょうか?」
「どんなスキルでもいいですが、条件があります」
「どんな条件でしょうか?」
「きちんとシナリオ通りに学園に入学して、卒業することです。スキルを使って最初から国外逃亡とかはダメです」
「わかりました、それではスキルなんですが、一つ目は地球で売っている物を何でも買えるスキルをください」
「二つ目は、時間停止、容量無限のインベントリ」
「三つ目は異世界でスマホを使えるようにしてください」