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星降る夜にひとときの願いを  作者: 黒田真由


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EP.36

 ツナグは、玄関の扉を開けた。

 台所から、パンの焼ける匂いとコーヒーの良い香りが漂ってくる。

 ツナグが足早に台所に行くと、そこには林太郎と剛がいた。

 パンの匂いは、トーストだった。


「ツナグ、おはよう。君も何か食べるかい?」


 林太郎が、笑顔でツナグに声をかける。

 ツナグは、大きく頷いて返事をした。


「おはよう! うん! 僕もトーストとコーヒー欲しい!」


 剛は、静かに皿とコーヒーを準備した。


「ありがとう。剛さん」


 ツナグは、にっこり笑って、お礼を言った。


「気にするな」


 チンっと、トースターが鳴った。


「さ、できたよ」


 そう言って、林太郎はツナグの前に置かれた皿に、トーストを乗せた。


「ありがとう!」

「いえいえ。さて、いただこうか」


 林太郎が、取り仕切る。いつの頃からか、食事の際は、このような流れになっていた。


「いただきます」

「いただきます!」

「いただきます……」


 ツナグは、苺ジャムの入った瓶を取ると、スプーンでジャムを掬って、トーストに塗った。

 林太郎と剛は、順番にマーガリンをトーストに塗っていった。

 ふいに、ツナグは二人に涼太のカフェでの話をし始めた。


「そう言えばね、さっき涼太の喫茶店に行ってきたんだ。レモネードとミルクレープをいただいたんだよ。でね、涼太と叶奈と悟が、僕たちに会いたいと言っているという話を聞いたんだ」


 ツナグの言葉に、林太郎が反応した。


「そうかぁ……。私も、自分の子孫に会いたいなぁ。私は、会うことについて賛成だよ」


 林太郎の言葉を聞いたツナグは、剛に聞いた。


「剛さんはどう? 無理はしなくて良いけど……。でも、剛さんも来てくれると、僕は嬉しい」


 ツナグの言葉に、剛は少し考える素振りをした後に答えた。


「俺も参加させてもらうよ」


 剛の言葉に、ツナグは両手を上げた。


「やったぁ! じゃあ決まりだね! ルイも呼ぼう! みんなでパーティーだ!」

「私が何って?」


 ルイが、台所の入り口に立っていた。


「なんだか呼ばれる気がして来たわ。案の定、私の名前が出たわね」


 ルイの言葉に、ツナグが嬉しそうに答えた。


「おはよう、ルイ。あのね、向こうの世界の涼太と叶奈と林太郎の子孫の悟と会う話をしていたんだ。ルイも来るよね?」


 ツナグの言葉に、ルイは微笑んだ。


「あら、楽しそうなお話ね。それはぜひ参加させていただくわ。どこであるの?」

「涼太の喫茶店で集まるのが一番良いと思うんだ。あそこが一番ここと繋がりやすいし、あそこなら、悟も来ることができるから」

「わかったわ。また詳細が決まったら、教えてね」

「わかった!」


 サラッとツナグとのやりとりを終えたルイは、颯爽と立ち去った。

 残り香のように、ほんのりシナモンの香りが漂った。


「さて。そうと決まれば、また涼太に会わなきゃね。また会いに行ってくるよ」

「よろしく頼むよ」

「任せて!」


 林太郎の言葉に、ツナグは胸を張って返事をした。


「さ、コーヒーが冷めないうちにいただこうか」


 林太郎はそう言うと、トーストに齧り付いた。

 サクリと音がした。

 林太郎の言葉と動作に続いて、ツナグと剛もトーストに齧り付いた。

 サクサク、サクッと音が響いた。

 外は良い天気で、朝日が優しく差し込んでいる。

 穏やかな朝食の時間が過ぎていった。

読んでいただき、ありがとうございました。

私の中では、ルイは不思議な雰囲気とかっこいいを漂わせる女性な気がするんですよね。

時折現れては、ツナグを笑顔にしていく魔法使いみたいな。

まぁ、ツナグはいつもニコニコしてるんですけど。

林太郎と悟の対面はどうなるのでしょうか。

ぜひ、続きもお楽しみいただけると幸いです。

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