新世界へ
遂にVRの世界にダイブします!
ちなみに戦闘はまだです
ゆるして
ーーゲームの中にダイブすると暖かい光が目に飛び込んでくる。
それはまるで夜を越え暗闇を照らす朝日のように……。
そして画面の真ん中に「Dream World Online」と大きく表示される。
「ついに……飛び込んだ……」
仮想世界という新しい世界に飛び込む。
その喜びを感じるとついつい声も漏れてしまう。
「ーー名前を入力してください」
シンプルなテキストボックスが表示され近未来的なフォントで文字が表示される。
機械とは思えないほど丁寧で繊細な声のシステム音声が案内する。
ここからゲームの設定を色々していくようだ。
「名前は……レンでいいか……」
なんの捻りもなく、名前を決める。
最近ではVRはもう一つの現実となり、姿と本名を出したぐらいでは特定されない時代になってきた。
というわけでゲームのユーザーは本名を名付けるプレイヤーが多い。
「レンさんで間違えないでしょうか?」
蓮ははいの選択肢を押す。
そしてそのまま次の項目へと移る。
「ーー続いてキャラメイクをしていきましょう」
次はMMOの定番、キャラメイクだ。
人にもよるが、基本的には最も時間のかかる設定といえる。
己の姿を映すもよし、自分の趣味をふんだんに詰めるもよし、ネタに走るのもよし。
キャラメイクは人によって変わってくる。
そして、このゲームではキャラメイクの方法が二つある。
一つは自らで作成、こちらは従来のMMO作品のような方法になっている。
二つ目は現実の姿を反映させる、現実の姿といってもある程度美化はしてくれる。
その後に手直しもできるようだ。
服装もこの時に設定できる。
「まあ、皆がわかりやすいようにいつもの姿で……」
蓮は現実の姿を反映させたようだ。
ゲーム内で始めて会う際に誰かわからないと大変だからだ。
そして、その画面に映ったのは長い赤い髪が美しい女性に見える美少年が映っていた。
「うわっ……!はっ……そっか……そうだよね……僕、こんな姿になってたんだ、あまり触れてなかったけど三人ともビックリしただろうな……」
少し照れ焦りながら喋る、他人から見られた自分がどう見えるかそれを考えると恥ずかしくなってしまう。
「多分は髪型は変えれるだろうし、このまま行こう」
少し頬を赤らめ決定を選択する。
ちなみに、服装は黒シャツの上に長袖の赤色のコートにズボンは黒色。
「ーー美しいお顔をしていますね」
AIが照れてる蓮にちょっかいをかける。
その表情は目に浮かぶようだ。
まるで練の独り言を聴いていたかのように。
「えっ……うぅー……これだからそういう褒め方はニガテなんだよぉ……」
予想もしていなかったAIからのいたずらに恥ずかしさのあまり顔を伏せる、しかし、VRなので顔を隠しても意味はない。
「ーー次は武器を選択しましょう」
武器はこのゲームにおいて最も重要な部分であろう。
プレースタイルや好みにおいて自分の武器を選んでいく。
スポーツでいえばポジションみたいなものだ。
剣や槍のような王道的な武器は使いやすい分、競合することが日常茶飯事であり出場機会が制限されることもある。
マイナーな武器は使いにくいものの、うまく使いこなせばチームから重宝される可能性が高い。
プロプレイヤーやそれこそ大樹のような高校生プレイヤーは武器を自作したり作成依頼を出すことにより自分だけの武器を作ることができる。
「ここはやっぱり刀だ、侍と言えば……!」
どうやら悩むまでもなかったようだ、練は刀を即答し選択を決定する。
刀は基本的には連続攻撃に長ける武器だが、使い方によっては一撃の攻撃力を高くすることができる。
普通の剣と比べて斬撃力は高いが打撃力は低く、相手の防具が鉄製など硬い装備の場合攻撃が通りづらい。
鞘も装備として使用することができ、攻撃や防御に使用できる。
総じて剣よりはピーキーだが、まだ使いやすい部類と言える。
「ーーそれでは設定は正しいでしょうか」
「ーーはいを押すと冒険が始まります」
冒険という響きに心を躍らせる。
心拍数が少しずつ、確実に上がっていく、心の鼓動を体で感じ取る。
ここから全てが始まる、諦めかけた夢が近づいて来ている。
これから幾多となく希望と絶望が隣り合わせの勝負の世界に身を投じることになる。
「もちろん、僕は行くよ」
「ーーはじめまして新しい世界!」
迷わず決定を選択すると光が優しく包み込んでいく。
その瞬間にテレポートしたような感覚が訪れる。
その光がどんどん強くなり一瞬視界が消える。
なぜボクがVRスポーツを書こうと思ったのか。
えーどうも作者です。
今回はタイトルの通り、なぜ書こうと思ったかその理由について説明していきます。
実は、本当は野球の小説を書きたかったんです。
それは作者自身が野球好きなのとなろうで野球小説はなかなか珍しいかなと
しかし、日本人選手の活躍により現実がフィクションを越えてしまってドラマを書きづらくなってるのと、女性キャラを選手として出しにくいという所で一旦見送りという事にさせて頂きました。
ではなぜ、題材をVRにしたのか理由をさっと箇条書きするとこんな感じになります
1 仮想空間によりケガのないスポーツを実現できる
2 女性キャラを登場させやすい
3 エフェクトを盛り込んで絵面をより派手にすることができる
1に関しては最初は蓮くん野球とVRゲーム同時にやる予定だったんですよ
でもなぜ彼がVRにハマるのか、説得力がなければだめだと思ったんです。
だから彼を大ケガさせ、周りがケガのリスクのないVRスポーツを勧めるという形になりました。
これが現実なら筋力とかが落ちているので活躍が難しいかもしれませんね
2に関してはボク的には男女比五分五分が理想だと思ってましてそれに従った形になります。
3に関しては執筆上の都合です
以上になります、あまり深い理由はなかったですかね
それでは皆さん、次回も是非見てあげてください