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Dream World Online  作者: 藤見 紅桜
第4話 初陣
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ゲームであってスポーツ

「先程も言ったようにこれから実戦形式で試合を行う……!」


「1対1の勝負で1人3試合やってもらおう……!」

「対戦相手は1試合ごとに交代する……!」


言い切るとリオが手を上げながら身振り手振りで説明する。


「ということでっー!ボクがルールを説明しちゃいまーす!」


そう言うとルールに関する説明が始める。

蓮は一語一句逃さずメモに書き込む。

そのメモにはこう書かれてあった。


基本ルールは団体戦で1対1の直接勝負。

それを繰り返して先に5勝した方の勝利。


負けた選手はフィールドを降りなくてはならない。

勝った選手はチームの判断により次も続行するか降りるか選べる。

フィールドを降りた選手は一回だけ再出場することができる。


試合時間3分で決着がつかなかった場合は引き分けとするが、ルールによってはサドンデスやHPの分量で決着をつけるケースもある。


勝利条件は相手のHPをゼロにするか10秒ダウンを取る。

反則行為として首から上、股間への攻撃禁止やダウンしている相手への攻撃やセクハラなどのスポーツマンシップに欠ける行動。

これらのルールを守らなかった場合退場とし出場停止を求める可能性もある。


「っと……こんな感じっ!これはゲームであってスポーツっ! ルールはちゃんと決めてるんだっ!」


(うおおお、すごいっ!長台詞をちゃんと読めたああああ! ボクって意外とすごいのかもっ!)


ウィンクしながら決めポーズをちゃっかり決めてくる。

スムーズに読み上げこっそりドヤ顔のようにも見える表情を浮かべる。

そして心では自分への称賛を繰り返した。


「それでは、対戦したいプレイヤーを指名してくれ……」


その声が聞こえると練と翔汰はすぐに目を合わせ口をニヤつかせる。

どうやら二人共考えている事は同じなようだ。


(やっぱり最初は……)

(お前とだよなぁっ!)


心のなかでお互いに呟くと共に歩み寄りグータッチを交わす。


「ここで試合やります!」


蓮がそう宣言し数秒で対戦カードが決まった。

翔汰からは闘争心が目に見えて溢れる。

歯をむき出しにし拳を握り今にも対戦するのが待てないようだ。

一方の蓮も目をキリッと鋭くし、帽子から覗く眼光からは圧倒的な威圧感を感じる。

心のなかで燃え上がる闘争心を練はあえて見せないように冷静に振る舞っている。


その様子を見て楓たちも心のなかで思う。


(やっぱり……この二人……だよね……でも……ちょっと……羨ましいな……)


(レンりゃんのその目……あの日以来だ……!)


「よし、試合成立だ、お嬢さんたちもいいか?」


問いかけに二人は即答ではいと叫ぶ。

二人共蓮と翔汰が対戦することは予想できていたようだ。


「それじゃ、リオはお嬢さんたちを12号室に連れて行って色々教えてやれ……」


部屋から一旦出ていたのは暗証カードをもらうためのようだ。

暗証カードを投げ、リオがカッコつけながらキャッチする。


その間に二人はひっそりと会話を交わす。


「リオ……例のアレ、頼んだぜ……」


「もちろん、ボクに任せて……!」


その会話が終わるとリオは二人を12号室に連れて行く。


「楓ちゃんも経験者だから、色々教えてやれよ……!」


一言付け加えると楓は小さな声ではいと返事をする。


「さてと、俺達はここで試合を行う」

「とりあえず、俺は口出ししない、好きに戦え」


言い切った瞬間にメガネをクイッと動かし、すこし微笑み宣言する。


「ここで一個、面白いことを……今からここは決戦の舞台に変わるっ!」


そう言い切った瞬間に周りの背景がドンドン変わっていく。

足をつける芝生はより青々しく、無機質だった壁は観客席に変わっていき、空も見えない天井がどんどんと開け放たれていく。


そして、練習場はいつの間にか巨大なスタジアムに変形した。

観客席は超満員、そこら中に歓声と応援が響き渡る。


「ここは東京ゲームスタジアム……! 夏の全国大会の決勝戦の会場だ……!」

「スコアは4ー4、勝てば優勝、負ければ準優勝……」

「この試合の運命はお前らに託された……」

「クククッ……これ以上面白いことってないだろ?」


ニヤリと笑い目を鋭くし語る。

彼の狙いは大舞台に慣れさせそこで戦えるだけのメンタリティをつけること。

しかし、彼は練習とは明記しなかった。

練習と言ってしまえば気持ちが入らない可能性がある。

これは本番と変わらない、そういう雰囲気を出すためだ。


「いいね……ここまでの超満員で試合やったことないからね……!」


「いずれはここに立つっ……! そのためにまずはお前に勝つっ!」


雰囲気を感じ取り二人のモチベーションとボルテージが上がる。

そこにはもはや遠慮という言葉はない。

どちらも全力をぶつけるつもりだ。


「整列っ!」


合図の声が歓声を切り裂く、ここから全てが始まる。

互いに目を合わせると、その目はどちらも本気の目をしている。

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